木脇祐光

木脇祐光（きのわき すけみつ）

木脇祐光は、生没年不詳の戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した島津氏の家臣です。諱は祐充とも記され、通称として大炊助、受領名として若狭守を名乗りました。また、入道してからは恕祐と号しています。父は木脇祐兄で、正室には有川飛騨守の娘を、継室には小侍従を迎えています。子には木脇祐辰と、鮫島宗堯がいます。

木脇氏の出自と島津氏への仕官

木脇氏は、元々日向伊東氏の一族でした。その祖は、島津氏12代当主の島津忠治に伊東尹祐の娘（玉蓮夫人）が嫁いだ際、その娘に付き従って薩摩へ下向しました。これが、木脇氏が島津氏の家臣となった経緯です。祐光の祖父にあたる木脇主税介が、この時に薩摩へ入国し、島津氏に仕えました。父の代には伊集院恋之原を領有していましたが、祐光の代になると鹿児島へ移り住んでいます。

小侍従との婚姻と鮫島宗堯の誕生

永禄12年（1569年）、正室と死別していた祐光は、主君である島津義久の計らいにより、小侍従という女性を後妻として迎えました。この小侍従は、既に祐光の子を懐妊しており、同年7月（または6月）に男児を出産しました。この男児は、後に鮫島宗儔の養子となり、鮫島宗堯と名乗っています。鮫島宗堯は、木脇氏の血を引く人物として、その後の歴史に名を残しました。

戦歴

祐光は、武将としても活躍しており、天正6年（1578年）の耳川の戦いにも従軍しています。天正14年（1586年）には、島津義弘に従い八代へ在城し、岩屋城攻めにも参加しました。この岩屋城攻めでは、城への使者役も務めており、その交渉能力の高さが伺えます。

まとめ

木脇祐光は、島津氏の家臣として、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍しました。出自は日向伊東氏ですが、島津氏に仕え、各地を転戦しました。また、正室と死別した後、島津義久の計らいで小侍従を後妻に迎え、その間に生まれた子が鮫島宗堯です。祐光は、武将としてだけでなく、使者としても活躍し、その生涯は多くの歴史的出来事と深く関わっています。



参考文献
* 『本藩人物誌』 鹿児島県史料集（13）（鹿児島県史料刊行委員会）

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