本多忠薫

本多忠薫（ほんだ ただしげ）は、江戸時代中期の近江国膳所藩における世嗣でした。彼は、7代藩主である本多康桓の長男として生まれ、将来を嘱望されました。

略歴

父である康桓が家督を相続し膳所藩の藩主となると、忠薫は自然とその後継者、つまり世嗣という立場になりました。宝暦11年（1761年）には従五位下・縫殿頭、伊勢守に叙任され、将来を期待されました。しかし、忠薫は病弱であり、明和元年（1764年）にその病弱を理由に廃嫡されることとなりました。彼の後継には、叔父にあたる康政が伊勢国神戸藩から養子として迎えられ、嫡子となりました。

本多忠薫は、藩主となることはできませんでしたが、彼の子孫は各方面で活躍しました。

系譜

父：本多康桓（1714-1769）
母：不詳
正室：加藤泰衑の娘
生母不明の子女
長男：本多康完（1769-1806） - 本多康匡の養子。本多家の血筋を後世に残しました。
三男：本多康禎（1787-1848） - 本多康完の養子
四男：本多忠升（1791-1859） - 本多忠奝の養子
女子：本多康匡養女 - 板倉勝長継室
女子：本多直美養女
女子：本多忠暁室
女子：本多光武養女
女子：本多朝著養女
* 女子：本多忠和正室

このように、本多忠薫は、自らは藩主となることはできませんでしたが、多くの子女をもうけ、その子孫たちが様々な家で養子となったり、婚姻関係を結ぶことで、本多家、そして他の家々の血脈を繋いでいったことがわかります。彼の血筋は、江戸時代の社会において、重要な役割を果たし続けたと言えるでしょう。

本多忠薫の生涯は、必ずしも順風満帆とは言えませんでしたが、彼の存在は、本多家、そして日本の歴史において、確かにその足跡を残しているのです。

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