本願寺文化興隆財団
一般財団法人本願寺文化興隆財団について
一般財団法人本願寺文化興隆財団は、浄土真宗大谷本願寺派の文化事業を推進する団体です。東本願寺第二十五代法主である大谷暢順が理事長を務めています。この財団は、東本願寺東山浄苑を拠点とし、納骨堂の運営のほか、文化振興、文学賞の授与、国際文化交流、出版事業、仏教通信教育など、幅広い分野で活動しています。また、本願寺維持財団という別名でも知られています。
歴史
財団の歴史は、1849年（嘉永2年）に、本願寺21世法主の大谷光勝に伏見宮家から嘉枝宮和子女王が降嫁した際に、持参された六条山（現在の東山浄苑の地）に始まります。
1912年（大正元年）には、本願寺23世法主の大谷光演が、本願寺の維持と勧学布教、学事の振興を目的として、財団法人本願寺維持財団を設立しました。その後、大谷伯爵家から京都駅前の土地が寄進され、財団の基本財産となりました。
昭和40年頃、本願寺24世法主の大谷光暢が、大谷祖廟の狭隘化を背景に、新たな墓所建立を計画しました。1971年（昭和46年）には、大谷暢順が財団法人本願寺維持財団の理事長に就任し、東本願寺から六条山納骨墓所の建立を懇願され、東本願寺東山浄苑の経営を引き継ぎました。
1973年（昭和48年）には、東山浄苑の起工式が行われ、納骨堂の経営が京都市から許可されました。世界初の永代管理システムを導入した納骨御仏壇の受付も開始されました。しかし、東山浄苑の建立を巡っては、本願寺維持財団と真宗大谷派の間で、意見の相違が生じました。
その後、東山浄苑護持相続会（現在の護持会）の設立や、盆燈会の開催、記念法要の実施など、様々な活動が行われてきました。また、文学賞「蓮如賞」や「親鸞賞」の創設、海外の仏教文化交流、出版事業など、多岐にわたる社会貢献活動も展開しています。
1996年（平成8年）には、本願寺維持財団が経営する東山浄苑を拠点として、本願寺が宗教法人として登記され、大谷暢順が本願寺第二十五世法主に就任しました。
近年では、スリランカにおける津波被害からの復興支援として「津波本願寺佛舎」を建立するなど、国際的な活動も積極的に行っています。2011年（平成23年）には、旧財団法人本願寺維持財団を閉鎖登記し、一般財団法人本願寺文化興隆財団を設立しました。
2012年（平成24年）には、真宗大谷派から提訴されていた訴訟で、一部請求が認められる判決が下されました。
主な活動
- - 東本願寺東山浄苑の運営: 納骨堂の管理・運営を行っています。
- - 文化事業: 京都東山文化振興会を主催し、文化振興に貢献しています。
- - 文学賞: 「親鸞賞」と「蓮如賞」を設け、文学活動を支援しています。
- - 国際文化交流: 海外との文化交流を積極的に行っています。
- - 出版事業: 仏教関連の書籍や資料を出版しています。
- - 仏教通信教育: 「信心学通信教育」を開講し、仏教の教えを広めています。
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