朱世赫

朱世赫（チュ・セヒョク）

朱世赫（チュ・セヒョク、주세혁、Joo Sae Hyuk、1980年1月20日- ）は、韓国の卓球選手であり、カットマンとして世界的に知られています。Tリーグの琉球アスティーダに加入していたこともあります。

略歴

1997年から韓国代表として国際卓球連盟（ITTF）プロツアーに参戦。2000年の第2回世界クラブ選手権大会では、韓国・大宇証券チームの一員として、ワルドナーや劉国梁といった強豪選手を破り、チームの準優勝に大きく貢献しました。2001年には、ITTFプロツアー・ジャパンオープンでシングルス準優勝を果たしています。

2003年の世界選手権パリ大会では、バックカットとフォアドライブを組み合わせた独特のプレースタイルで、当時世界ランキング61位ながら、アレクセイ・スミルノフ、李静、荘智淵、馬琳、カリニコス・クレアンガといった強豪選手を次々と破り、決勝に進出するという快挙を成し遂げました。しかしその後、所属チーム内での待遇を巡り韓国卓球協会と対立し、代表を一時追放されるという苦難も経験します。2005年11月に代表に復帰すると、2006年、2008年の世界選手権に韓国代表として出場し、チームの準優勝に貢献しました。

2012年3月には、世界ランキングで自己最高の5位を記録。同年のロンドンオリンピックにも出場し、団体で銀メダルを獲得しました。チームメイトの柳承敏や呉尚垠が第一線から退く中、韓国代表として長きにわたり活躍を続け、2014年東京大会や2015年蘇州大会にも出場しています。

2017年に一度引退し、コーチなどを務めていましたが、2019年に現役復帰を発表。2019-20シーズンにはTリーグの琉球アスティーダに加入しました。

2022年1月19日、韓国男子代表の監督に就任したことが発表されました。

プレースタイル

朱世赫のプレースタイルは、切れ味と安定感を兼ね備えた両ハンドカットが最大の特徴です。元々ドライブ主戦型であったため、フォアハンドの攻撃力も非常に高く、攻撃型選手と互角に打ち合うことも可能です。ストップやツッツキ、ループドライブといった、一般的にカットマンに有効とされる技術が効きにくいのが特徴です。バック面の粒高ラバーの使い方も非常に巧妙で、意表を突いた前陣でのブロックやスマッシュも威力があり、相手が対応できない場面も多く見られます。バック粒高でのスマッシュも得意としています。

カットの切れ味と変化は、世界トップレベルのドライブ技術を持つ馬龍やティモ・ボルでさえもネットミスをするほどの回転量を誇ります。2003年の世界選手権パリ大会での準優勝という実績、そしてそのプレースタイルの安定性から、世界最強のカットマンとの呼び声が高いです。

主な戦績

2000年 世界クラブ選手権 準優勝
2001年 第46回世界選手権大阪大会 男子団体3位
2001年 ITTFプロツアー・ジャパンオープン 男子シングルス準優勝
2003年 第47回世界選手権パリ大会 男子シングルス準優勝
2004年 第47回世界選手権ドーハ大会 男子団体3位
2004年 男子ワールドカップ（杭州） 4位
2006年 第48回世界選手権ブレーメン大会 男子団体準優勝
2006年 ITTFプロツアー・コリアオープン 男子シングルス優勝
2007年 第49回世界選手権ザグレブ大会 男子シングルス ベスト8
2008年 第49回世界選手権広州大会 男子団体準優勝
2008年 第17回日本卓球リーグ・ビッグトーナメント 男子シングルス 優勝
2009年 第50回世界選手権横浜大会 男子シングルス ベスト8

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