朽木綱貞

朽木綱貞は、江戸時代中期の大名であり、丹波国福知山藩の第6代藩主として知られています。福知山藩朽木家の7代目にあたります。

正徳3年（1713年）に、朽木迪綱の長男として生まれました。迪綱は初代藩主である朽木稙昌の六男であり、綱貞は名門の血を引いていました。享保8年（1723年）に伯父である稙治の継嗣となります。これは、迪綱が兄である稙治の養子となっていたものの、早世したためでした。

しかし、享保12年（1727年）に綱貞は病弱を理由に廃嫡されてしまいます。稙治は代わりに、別の甥である玄綱を養子に迎えました。この決定に不満を持った家臣団の一部が綱貞を擁立し、家督争いへと発展しました。

寛保3年（1743年）1月18日、玄綱は病気の治癒を理由に綱貞を養嗣子としました。同年5月1日、第8代将軍・徳川吉宗に拝謁し、同年12月21日には従五位下・出羽守に叙任。後に大炊頭に改めます。

明和7年（1770年）10月24日、玄綱の死去により、綱貞が家督を継ぎました。安永4年（1775年）2月4日には大坂加番を命じられています。

当時の福知山藩は、家督争いや財政難が頻発し、混乱が続いていました。綱貞自身は、狩野典信に絵を学び、「学古帖」などの作品を残すなど、文化的な才能に恵まれていました。しかし、政治的な手腕は乏しく、藩政改革には積極的に取り組まなかったと言われています。

安永9年（1780年）8月5日、綱貞は隠居し、養子の舖綱に家督を譲りました。舖綱は玄綱の実子です。天明8年（1788年）5月31日に死去。享年76歳でした。

系譜

父：朽木迪綱
母：不詳
養父：朽木稙治、朽木玄綱
正室：なし
側室：お類 - 光清院
長男：朽木昌綱 - 朽木舖綱の養子
* 養子：朽木舖綱 - 朽木玄綱の長男

このように、朽木綱貞は、文化的な才能を発揮しながらも、藩の混乱期を生き抜いた大名でした。

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