朽木稙治

朽木稙治（くつき たねはる）は、江戸時代中期の武士であり、丹波国福知山藩の第4代藩主。朽木家5代当主として知られています。

生涯

寛文5年（1665年）に初代藩主・朽木稙昌の次男として生まれます。当初は旗本として幕府に仕え、元禄7年（1694年）には徳川綱吉の中奥小姓に任じられました。元禄9年（1697年）には従五位下・土佐守に叙任されています。

宝永5年（1708年）、兄・稙元から3,000石を与えられ分家しましたが、享保11年（1726年）、稙元の子・稙綱が早世したため、本家の家督を継ぎ福知山藩主となりました。藩主となると同時に、以前に与えられていた3,000石は幕府に収公されています。荻生徂徠と親交があったことから、藩政においては文治の発展に尽力しました。

後継者問題では苦労しました。旗本時代に弟の昌充や迪綱を養子に迎えますが、相次いで死去。その後、迪綱の子・綱貞を後継者にしますが、病弱で不和になったため廃嫡。最終的に、美濃国岩村藩から甥にあたる玄綱を養子に迎え、享保13年（1728年）に家督を譲り隠居しました。

隠居後は大久保下屋敷に住み、英山と号して過ごしました。寛保元年（1741年）に77歳で死去しています。

系譜

父：朽木稙昌
母：作姫（台嶺院） - 岡部宣勝の娘
正室：なし
側室：正行院

養子には以下の人物がいます。

朽木昌充 - 稙昌の五男
朽木迪綱 - 稙昌の六男
朽木綱貞 - 迪綱の長男
朽木玄綱 - 松平乗紀の五男、母は稙昌の娘・久（宝光院）

関連項目

* 馬鋸：詰将棋の手順の一種である「馬鋸」を文献上で最初に収録した『象戯大矢数』の作者（または編者）であるという説があります（異論もあります）。

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