杉ノ町

杉ノ町（すぎのちょう）

杉ノ町は、かつて愛知県名古屋市東区に存在した地名です。この地名は、清洲越し以前にこの地にあった富士浅間社の境内にそびえ立っていた巨大な杉の木に由来すると伝えられています。以下にその詳細を記述します。

町名の由来

杉ノ町の名前は、かつてこの地に存在した富士浅間社の境内にあったとされる巨大な杉の木に由来します。この杉の木は非常に大きく、名古屋城築城の際に浅野幸長が伐採を命じたものの、斧が木に触れることすらできなかったという伝説が残っています。そのため、富士浅間社は名古屋城の西、巾下の地に移され、その後、杉の木は伐採されたとされています。

歴史

杉ノ町の歴史は、明治時代にまで遡ります。

1878年（明治11年）12月28日：名古屋区高岳町、富士塚町、下竪杉町、武平町、久屋町のそれぞれ一部が統合され、名古屋区杉ノ町が成立しました。
1889年（明治22年）10月1日：名古屋市の成立に伴い、名古屋市杉ノ町となりました。
1908年（明治41年）4月1日：東区の成立により、東区杉ノ町となりました。
1944年（昭和19年）2月11日：栄区が成立し、杉ノ町の一部が同区に編入されました。
1945年（昭和20年）11月3日：栄区が廃止されたため、栄区に編入されていた杉ノ町は中区に編入されました。
1946年（昭和21年）4月15日：中区に編入されていた杉ノ町が東区に再編入され、東区杉ノ町に合流しました。
1976年（昭和51年）1月18日：東区泉一丁目と泉二丁目に編入され、杉ノ町としての地名は消滅しました。

まとめ

杉ノ町は、その名の由来となった巨大な杉の木をはじめ、歴史の中で様々な変遷を遂げてきました。明治時代に成立し、名古屋市の区制変更や再編を経て、最終的には東区の泉一丁目と泉二丁目に編入され、その歴史を終えました。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。

関連項目

名古屋市の地名

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