杉山茂 (陸軍軍人)

杉山茂（すぎやま しげる）は、1902年（明治35年）に生まれ、1982年（昭和57年）に没した、日本の陸軍軍人、そして陸上自衛官です。 岡山県出身で、広島陸軍幼年学校を経て陸軍士官学校を卒業（36期）。同期には、辻政信がいました。

太平洋戦争終戦時は、ニューギニアの第18軍司令部で高級参謀を務めていました。戦後、1952年（昭和27年）に警察予備隊に入隊。第一幕僚監部第三部長、陸上幕僚副長を経て、1957年（昭和32年）には第3代陸上幕僚長に就任しました。杉山は温厚篤実な人物として知られ、3年間、陸幕長を務めましたが、その間に防衛庁長官が5人も代わるという激動の時期でした。

また、第18軍高級参謀として苦戦中に妻を亡くし、戦後、服部卓四郎らの勧めにより東條英機の娘、東條光枝と再婚しましたが、光枝は癌で早世しました。退官後は財団法人偕行社会長を務めました。

年譜

1924年（大正13年）7月：陸軍士官学校卒業、歩兵第54連隊に配属
1924年（大正13年）10月：陸軍少尉に任官
1927年（昭和2年）10月：陸軍中尉に昇進
1928年（昭和3年）8月：台湾歩兵第2連隊附
1930年（昭和5年）12月：陸軍大学校入校
1933年（昭和8年）8月：陸軍大尉に昇進
1933年（昭和8年）11月：陸軍大学校卒業（45期）
1934年（昭和9年）12月：歩兵第1連隊附、参謀本部附
1936年（昭和11年）12月：第10師団参謀
1940年（昭和15年）8月：参謀本部編制動員課動員班長
1941年（昭和16年）3月：参謀本部庶務課高級課員
1942年（昭和17年）11月：第18軍作戦主任参謀
1943年（昭和18年）7月：第18軍高級参謀
1946年（昭和21年）2月：予備役となる
1947年（昭和22年）11月：公職追放仮指定
1948年（昭和23年）2月：戦争裁判の判決が確定、禁錮5年となる。
※占領からの講和発効に伴い、公職追放解除となる
1952年（昭和27年）7月：一等警察正に任命
1952年（昭和27年）8月：第一幕僚監部第三部長
1953年（昭和28年）2月：保安監補に任命
1954年（昭和29年）7月：陸将に昇進、陸上幕僚副長に就任
1957年（昭和32年）8月：第3代 陸上幕僚長に就任
1960年（昭和35年）3月：退官
1972年（昭和47年）11月：勲二等瑞宝章受章
1982年（昭和57年）1月：死去、正四位を叙位

栄典

勲二等瑞宝章（1972年11月3日）

杉山茂は、激動の時代を軍人として生き抜き、戦後は自衛隊の幹部として日本の防衛に貢献しました。その温厚な人柄と、激動の時代を生き抜いたその生涯は、多くの人々に記憶されています。

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