杉浦嘉十

杉浦 嘉十（すぎうら かじゅう）の生涯

杉浦嘉十は1896年5月5日に愛知県で生まれ、1945年5月16日に戦死しました。彼は、日本海軍の中で多くの重要な役職を歴任した海軍軍人です。最終的には海軍中将にまで昇進し、その生涯を海軍に捧げました。

早年期と初期の軍歴

杉浦は1918年11月に海軍兵学校を卒業し、同年翌月には海軍少尉に任官され「扶桑」に乗組しました。その後、水雷学校高等科で学び、様々な教官職を兼任しながらキャリアを積んでいきます。特に彼は、「第17号駆逐艦」や「夕凪」で水雷長兼分隊長としての役割を務めたことで、海軍の水雷技術に精通しました。

教官としての活動

1930年12月には海軍少佐に昇進し、「蓼」駆逐艦長に就任。続いて「卯月」駆逐艦長を経て、1933年から1934年の間には水雷学校教官として教鞭を執ります。この時期には、海軍砲術学校や通信学校、航海学校などでも教官を務め、杉浦は海軍教育の重要な一翼を担いました。

戦歴と昇進

杉浦は多くの重要な役職を経て、海軍中佐として第2水雷戦隊参謀に就任。1936年には海軍省教育局員となり、その後も再度教官としての役割を果たしました。1940年には海軍大佐に昇進し、太平洋戦争に際して第十七駆逐隊司令として活躍を続けました。彼の専門性は、艦隊の指揮や水雷戦における戦術の展開に大きく寄与しました。

水雷学校教頭への昇進

1942年4月には水雷学校教頭に就任し、その後、様々な艦隊の司令官や沿岸の指揮役として歴任します。1943年12月、最後の「羽黒」艦長として任命され、戦時中の艦隊運営で重要な役割を果たしました。ここに至るまで杉浦は多くの海上作戦に参加し、艦隊の運営や指導に貢献しました。

最後の戦いと没

1945年5月1日には海軍少将に進級しますが、同月16日に行われたペナン沖海戦で「羽黒」が沈没し、杉浦嘉十は戦死しました。彼の死後、海軍中将に進級し、その死後も海軍の一員としての彼の冥福が祈られました。

栄典

彼は1919年に正八位を授与されるなど、軍人としての評価も高く、死後も海軍の歴史に名を残しています。杉浦嘉十の生涯は、一人の軍人としての誇りと使命感を持ち続けた軌跡であり、後世に語り継がれるべきものです。

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