李大永 (軍人)

李大永の生涯と職業

李大永（イ・デヨン、이대영）は、1889年8月に漢城府で誕生した大日本帝国陸軍及び大韓民国陸軍の軍人である。彼の幼名は李昊永（이호영）で、創氏改名によって日本名は海東孝朋となった。李大永は著名な武将、李舜臣の子孫であり、歴史的な背景を持つ。

軍人としての経歴

李は大韓帝国武官学校に入学し、在学中に日本の中央幼年学校予科へ留学した。卒業後、1914年に陸軍士官学校第26期を卒業し、歩兵第12連隊の士官候補生として軍歴をスタートさせる。最初の職務は同連隊附であり、1918年には歩兵中尉に昇進した。

1921年にはシベリア出兵に派遣され、1年間ニコリスクでの守備隊長として活動。彼は侵略や馬賊討伐に従事し、徐々に昇進を果たす。1925年には歩兵大尉、1927年には歩兵第73連隊中隊長となり、その後も順調にキャリアを進めていった。特に1937年から1939年の間は京城府総務部内務課の防空係として活動し、戦時下の防空意識向上に努めた。

戦時下の活動

李は同年、講演を通じて戦時下の総力体制の確立を訴えた。1938年には、北支事変記念の講演に参加し、日本の侵略戦争への協力を呼びかけた。また、親日団体の講習会では、非常時の精神作興をテーマに講演を行った。彼は1940年から1943年頃まで京城府陸軍兵志願者後援会に携わり、朝鮮人青年を志願兵として動員するための活動に従事。特に志願兵制度の普及を積極的に行った。

戦後の経歴

1949年には再び士官学校を卒業し、陸軍の尉官として勤務開始。ただし、すぐに退役した。朝鮮戦争が発生すると、李は軍に復帰し、さまざまな地区の兵事区司令官を歴任する。彼は全羅南道地区、美しい済州地区、忠清南道地域の指揮官を担い、最終的には京畿地区の衛戍司令官となった。

1954年には准将に昇進し、予備役に編入。1960年には在郷軍人会の会長を務めた。これらの経歴から、李大永は長い間軍事や政治に深く関与していた。

問題視される行動と評価

彼の生涯は、親日的行動に関連する部分が多くあり、2008年には民族問題研究所や親日人名辞典編纂委員会によって親日派としての記載対象となる。2009年には、親日反民族行為真相糾明委員会により、李の行動が反民族行為として評価された。特に、シベリア出兵や志願兵の動員において日本の侵略戦争を助けたとして、彼の行動が強く批判された。

勲章と栄誉

彼は生涯を通じてさまざまな勲章を受賞した。1915年には大正大礼記念章、1926年には勲六等瑞宝章、1933年には勲五等瑞宝章、1934年には勲四等瑞宝章を獲得するなど、数多くの栄誉が彼の功績として記録されている。

このように李大永は、日本の植民地期間における重要な軍人として知られ、その経歴は日本の侵略戦争に強く影響を受け、多くの議論を呼んでいる。彼の行動や業績は、今も多くの歴史的議論の中で検証され続けている。

もう一度検索