李永鎬

李 永鎬（リ・ヨンホ）に関する詳細な情報

李 永鎬は、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）において重要な軍人及び政治家として知られています。彼は満州派に属し、朝鮮戦争の勃発時には第3師団の指揮を執りました。李永鎬は1909年に慶尚道で生まれ、特にその軍歴で名を馳せています。抗日運動や朝鮮戦争の重要な局面での彼の役割が、その後の彼の名声を決定づける要因となりました。

経歴の概要

李永鎬の軍歴は、彼の若い頃から始まります。1936年2月には、東北人民革命軍第4軍の交通員として活動を開始します。1938年には、抗日パルチザンの一員として行動し、東北抗日連軍の第7軍において政治委員を務めました。その後も李は抗日戦争に参加し、1940年に東北抗日連軍の第2路軍で副隊長として働きました。この時期、日本軍から逃れるためにソ連へ亡命し、党の幹部会議にも参加しました。

朝鮮人民軍への参加と朝鮮戦争

第二次世界大戦終戦後、李永鎬は母国に帰国し、朝鮮人民軍の創設に関与しました。1946年には保安幹部訓練所の第3所長に就任し、その後、保安幹部訓練所が師団に改編されると、第2師団の第6連隊長に任命されます。1948年には、人民軍の第3師団長となり、この師団は北朝鮮軍の中で最も精鋭とされていました。

李永鎬が指揮する第3師団は、国境での戦闘や大田の戦い、釜山橋頭堡の戦いなど重要な戦闘に参加します。その功績により、李は朝鮮民主主義人民共和国英雄と第1級国旗勲章を受章します。しかし、その後国連軍に対する抵抗が続く中で、第3師団は1950年の反抗作戦で壊滅的な被害を受けます。

政治家としての活動

李永鎬は戦後も様々な要職を歴任し、1953年には民族保衛省の副相に就きました。翌年には海軍司令官に任命され、1954年3月には朝鮮人民代表団の副団長として中国を訪問します。その後、朝鮮労働党中央委員会の委員に選ばれ、駐中国大使としても活動を行いました。

1959年には朝鮮人民軍の中将に昇進し、1961年の第4回党大会では労働党中央委員会の委員に選出されます。1962年には、中国大使を辞任し、最高人民会議の代議員となるなど、政界でも重要な役割を果たしました。

粛清とその後

しかし、李永鎬は軍部内での強硬派として知られ、1970年頃には党内で粛清の対象となりました。彼の波乱に満ちた生涯は、北朝鮮の歴史と政治の複雑さを物語っています。

彼の業績は、現在でも北朝鮮において注目され、整理されている歴史の一部として語り継がれています。

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