東京市会

東京市会とは

東京市会は、1889年5月から1943年6月まで、東京市に設置されていた地方議会です。市制・町村制の施行に伴い、東京15区を市域とする東京市が誕生した際に設置されました。

沿革

1889年5月1日、東京市は市制特例によって京都市・大阪市と共に「三都」として、他の市よりも上位に位置づけられました。当初は東京府知事が東京市長を兼務し、区長は官選制で、各区に区会が置かれるという変則的な自治体制でした。しかし、東京・大阪両市有志同盟が特例撤廃を働きかけた結果、1898年10月1日に東京市は一般市となり、東京市長（官選制）と府知事の役職が分離、東京市役所が設置されました。

1943年7月1日の東京都制施行により、東京府と東京市が廃止され、新たに東京都が設置されたため、東京市会も54年の歴史に幕を閉じました。その機能は、東京府会と共に東京都議会に引き継がれました。

名称について

正式名称は「東京市議会」ではなく「東京市会」です。当時、東京市と共に六大都市であった横浜市・名古屋市・京都市・大阪市・神戸市に設置されていた議会も、全て「市会」を称していました。一方、札幌市や福岡市など、六大都市以外で戦後に政令指定都市となった市では、「市議会」が正式名称となっています。

定員

当初、市会議員の定数は60人が上限でしたが、1911年の市制改正により、有権者の増加に合わせて定員を増やすことが可能になりました。東京市の人口増加と参政権資格の拡大に伴い、有権者が増え、定数も段階的に増加しました。関東大震災の影響で一時的に定数が減少した時期もありましたが、1932年の市域拡大により、定数は一気に144人に増加しました。都制施行直前には180人となっていました。

主な東京市会議員在職経験者

東京市会には、後に様々な分野で活躍する人材が在籍していました。

参考文献

東京市会事務局編『東京市會史 全9巻』、1932年 - 1941年
東京都議会議会局法制部編『東京都議会史 1巻』東京都議会議会局、1951年

関連項目

京成電車疑獄事件
地方議会
東京市
市制

外部リンク

* ウィキメディア・コモンズには、東京市の議事・行政機関に関するカテゴリがあります。


東京市会は、東京市の発展とともに、その役割を終えました。その歴史は、今日の東京都議会へと受け継がれています。

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