東京歯科大学市川総合病院

学校法人東京歯科大学が運営する東京歯科大学市川総合病院は、千葉県市川市菅野五丁目に位置する重要な医療機関です。地域医療への貢献に加え、慶應義塾大学病院の関連病院グループにも名を連ねています。

この病院は、救急告示病院および災害拠点病院に指定されており、特に東葛南部地域においては、中核的な医療機関として救急医療の中枢機能を果たしています。地震や台風などの自然災害時にも、地域住民の生命を守る拠点としての役割が期待されています。

東京歯科大学市川総合病院の大きな特徴は、日本国内でも数少ない歯科単科大学に附属する医科と歯科の総合病院である点です。これにより、口腔疾患だけでなく、内科や外科、眼科、産婦人科など、幅広い疾患に対応できる体制が整っています。歯科診療部門は東京歯科大学が直接運営していますが、医科診療については、他の大学の医学部や医科大学を卒業した多くの医師たちが担当しています。歯科と医科の専門家が密に連携することで、全身疾患と口腔疾患の関連性を考慮した、より質の高い医療を提供しています。病院の運営理念は「愛と科学で済生を」であり、患者さん一人ひとりに寄り添い、科学的根拠に基づいた最善の医療を提供することを目指しています。

また、敷地内には、国内で初めてアイバンク機能と角膜移植設備を備えた「角膜センター」が設置され、運用されています。これは、眼科医療における先進的な取り組みであり、多くの患者さんの視力回復に貢献しています。

病院の歴史は古く、1946年12月に「東京歯科大学市川病院」として、わずか14床で開院したことに始まります。その後、地域医療のニーズに応えるべく規模と機能を拡大し、1967年2月には総合病院として正式に認可されました。病院名の変更を経て、1987年4月には現在の「東京歯科大学市川総合病院」に改称されました。さらなる医療提供体制の強化と発展のため、1992年6月には現在地へ新病院が竣工し、同年7月に開院。眼科医療における専門性を高めるべく、1993年4月には角膜センターが設立されました。このように、常に進化を続けながら地域医療の中心的な役割を担ってきました。

診療科は多岐にわたり、総合病院として幅広い疾患に対応しています。主な診療科は以下の通りです。

内科（消化器内科、循環器内科、神経内科、呼吸器内科）
歯科・口腔外科
小児科
外科（一般外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、心臓血管外科）
精神科
リハビリテーション科
放射線科
麻酔科
耳鼻咽喉科
皮膚科
泌尿器科
眼科
産婦人科
リプロダクション科

その他、専門的な診療部門として口腔がんセンターなども有しています。

病院へのアクセスは、JR東日本「市川駅」北口が便利です。駅北口の2番停留所から京成バス「市川学園」行きに乗車し、「市川総合病院」バス停で下車してください。所要時間は約15分です。

東京歯科大学市川総合病院は、そのユニークな設立背景と高度な医療機能、そして救急・災害拠点病院としての重要な役割により、東葛南部地域の医療体制において不可欠な存在となっています。地域住民の健康と安全を守るため、日々質の高い医療を提供し続けています。

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