東京都立南葛飾高等学校

東京都立南葛飾高等学校の概要

東京都立南葛飾高等学校（略称：南葛）は、東京都葛飾区立石六丁目に位置する都立の高等学校です。南葛飾高校は、かつての学校群制度において東京都立葛飾野高等学校や東京都立本所高等学校と同じグループに所属していました。その歴史は、府立十六高女にまで遡ります。

沿革

この学校は、1940年1月12日に東京府立第七高等女学校（現在の東京都立小松川高等学校）の内に東京府立第十六高等女学校として設立されました。学校設立後、1940年4月4日に正式に開校し、1941年4月1日には東京府立葛飾高等女学校へと改称されました。さらに1943年4月1日には東京都立葛飾高等女学校という名称に変更されることとなります。
1946年には葛飾区上千葉町115番地に移転し、1948年には学制改革を経て東京都立葛飾女子新制高等学校に改組され、定時制課程が設置されました。1949年に現在の場所に移転し、1950年1月28日に東京都立南葛飾高等学校という名称に改名され、その年の4月1日からは男女共学を開始しました。

交通アクセス

南葛飾高等学校へのアクセスは、京成押上線の京成立石駅から徒歩9分、京成本線のお花茶屋駅から徒歩10分、青砥駅からも徒歩11分の位置にあります。さらに、バスでは葛飾区役所前や白鳥1丁目停留所から徒歩3分ほどで到着できます。

著名な卒業生

この学校からは、著名な卒業生が数多く輩出されています。例えば、漫画家の高橋陽一（『キャプテン翼』）や、歌手・俳優の錦織一清（少年隊）などがいます。しかし、彼は後に明治大学付属中野中学校・高等学校の定時制へ転出しました。

教育における特筆すべき実践

南葛飾高校の定時制では、教育実践において注目すべき活動がいくつかあります。哲学者の林竹二が最晩年に瑞栄夫人と共に行った授業巡礼の一環として、この学校が訪れられました。また、NHKの番組「授業巡礼ー哲学者林竹二が残したもの」では、ここで行われた教師たちの教育実践が紹介されています。

特に重要なのは、演出家の竹内敏晴がこの南葛飾高校で日本の学校初の「演劇」の授業を開講したことです。その取り組みの記録は、岩波新書から出版された「からだ 演劇 教育」にも掲載されています。また、この学校は映画『男はつらいよ 寅次郎かもめ歌』の撮影現場としても知られています。

結論

東京都立南葛飾高等学校は、その豊かな歴史と教育実践の重要性から、地域において特別な存在となっています。多くの著名人を輩出し、独自の教育方針を持つこの学校は、今後もさらなる発展が期待されるでしょう。

もう一度検索