東京都第2区 (中選挙区)

東京都第2区：激戦の歴史を刻んだ選挙区

東京都第2区は、1947年の第23回衆議院議員総選挙から1993年の第40回衆議院議員総選挙まで存在した衆議院選挙区です。選挙区の定数は、当初は3でしたが、1964年の公職選挙法改正により5に増加しました。

この選挙区は、地理的に品川区と大田区を主な区域とし、さらに大島支庁、三宅支庁、八丈支庁の管内および小笠原村を含んでいました。1950年の公職選挙法施行当初は、青ヶ島村は「通信困難地域」に指定されていたため、1958年の第28回衆議院議員総選挙から国政選挙に参加できるようになりました。1968年には小笠原諸島の日本復帰に伴い、小笠原村が選挙区に正式に含まれることになりました。現在は、東京3区、東京4区、東京26区の一部に再編されています。

激戦区としての特徴

東京都第2区は、全国でも有数の激戦区として知られていました。著名な政治家が多く立候補し、選挙戦は常に白熱したものとなりました。

特に注目すべきは、芥川賞受賞者として知られる石原慎太郎氏です。石原氏は自民党から立候補し、1980年の第36回衆議院議員総選挙以降、毎回トップ当選を果たす圧倒的な強さを見せつけました。一方、社会党や民社党からも、閣僚経験者や党幹部といった有力候補が立候補していましたが、石原氏と常に激しい選挙戦を繰り広げ、落選を経験した候補者もいました。例えば、社会党の上田哲氏や民社党の大内啓伍氏などは、党内での地位は高かったものの、選挙では苦戦を強いられました。

さらに、自民党最左派の宇都宮徳馬氏や、元大蔵官僚の新井将敬氏など、様々な政治的背景を持つ候補者が立候補し、選挙の様相を複雑なものにしていました。公明党や日本共産党も一定の支持層を持っており、多様な勢力がしのぎを削る選挙区でした。

選挙結果

各回の衆議院議員総選挙における東京都第2区の選挙結果は、投票率や一票の格差、当選者などの詳細なデータが存在します。これらのデータは、この選挙区がいかに激しく、そして有権者の関心の高い選挙区であったかを物語っています。 ここでは、第23回から第40回までの衆議院議員総選挙の当日有権者数と投票率を簡潔にまとめます。






















これらの数字は、時代背景や政治情勢の変化を反映していると考えられます。

東京都第2区は、日本の政治史において重要な位置を占める選挙区でした。その激戦の歴史は、日本の民主主義の深化を象徴すると言えるでしょう。

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