東京都第8区 (中選挙区)

東京都第8区の概要

東京都第8区は、かつて存在した衆議院の選挙区であり、1964年に公職選挙法の改正に伴い新設されました。この区域は、以前は東京都第1区の一部分であり、当初は3議席が定められていました。しかし、その後の定数是正により、1993年の第40回総選挙では2議席に削減されて行われました。

選挙区の区域

1992年の公職選挙法改正時において、東京都第8区は以下の地域を対象としていました（定数2）。

• - 中央区
• - 文京区
• - 台東区

また、1964年当時の区域も同様であり、東京都第8区は小選挙区制移行の初期の2区と同一でありました。ただし、現在では文京区が10区に移動しています。

選挙戦の特徴

東京都第8区は、商業地や文教地域が多いエリアであり、日本橋、上野、浅草など下町文化が色濃く残る地域が含まれています。保守系の地盤が強い一方で、革新系に支持を寄せる知識層や未組織労働者も存在し、このため選挙戦は非常に激しいものでした。多くの議員が当選を重ね、選挙結果が頻繁に変動しました。

1967年の総選挙では、自民党が四宮久吉と山田久就を擁立し、日本社会党は原彪と依田圭五を候補に立てました。さらに、民社党の荒瀬修一郎、日本共産党の金子満広、そして保守系無所属の長野高一が候補者として参加しました。この激しい競争の末、四宮、山田、依田の3人が議席を分け合いました。

選挙の推移

1969年には、四宮の引退に伴って石井桂が当選し、依田が落選。しかし、この選挙では公明党の中川嘉美が当選し、社会党の地位が低下していきました。1972年の総選挙では共産党の金子が初当選し、その後も議席の争奪戦は続きました。

1976年の選挙では新自由クラブの鳩山邦夫が当選し、中川も雪辱を果たしました。その後の総選挙では、自民党の深谷と鳩山が互いに競い合う状況が続きました。1980年と1986年の選挙でも、金子や中川が当選を果たす一方で、他の候補者も激しい競争に挑むことになります。

1993年の総選挙では、選挙区は定数が3から2に削減され、当時の自民党の鳩山と深谷が議席を分ける結果となりました。こうした選挙区の激変は、政治の流れを反映する象徴的な結果として、東京都第8区は選挙史に名を刻むことになりました。

議員選出の推移

東京都第8区で活動してきた議員たちは、それぞれに選挙で活躍し、長い歴史の中で激しい競争を繰り広げてきました。年代ごとの選挙結果を振り返ることで、この地域の政治の変遷や候補者の浮き沈みが見えてきます。

選挙区としての東京都第8区は、1993年6月18日に解散を迎えました。最後の総選挙では332,337人の有権者が参加し、投票率は63.08%でした。

今後の東京都の選挙区において、このような競争的な歴史がどのように受け継がれていくのか、注目が集まります。

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