油そば

油そばとは

油そばは、ラーメンの一種でありながら、スープがないという特徴的な麺料理です。丼の底に溜まったごま油や醤油ベースのタレに、ラー油やお酢などの調味料を好みで加え、麺とよく混ぜて食します。そのシンプルながらも奥深い味わいが、多くの人々を魅了しています。

特徴

油そばの魅力は、その自由度の高さにあります。代表的な具材としては、温泉卵、刻み海苔、メンマ、チャーシュー、ネギなどが挙げられますが、これらに限らず、背脂、チーズ、マヨネーズ、天かす、ベビースター[[ラーメン]]など、様々なトッピングが用いられます。店によっては、「もんじゃそば」、「まぜそば」、「手抜きそば」、「あぶらーめん」といった独自の名称で提供されることもあり、その多様性も油そばの楽しみの一つです。また、「汁なしラーメン」とも呼ばれることもあります。

歴史

油そばの発祥には、いくつかの説があります。

一つは、1952年創業の国立市にある「三幸」が、伸びてしまったラーメンをヒントに、昭和30年代前半頃から酒の肴として提供を始めたという説。
もう一つは、同じく昭和30年代に武蔵野市境の「珍々亭」が、中国の拌麺（バンメン）をヒントに油そばを発売したという説です。

いずれの説も、東京都武蔵野地区から油そばが広まっていったことを示唆しています。その後、1996年頃から油そばは流行し始め、1997年には読売新聞の「今年ヒットした話題の商品」で13位にランクインしました。2002年には、明星[[食品]]から武蔵野市吉祥寺の人気店「ぶぶか」の油そばを再現した即席麺が発売され、その人気を不動のものとしました。

学生と油そば

油そばは、その安価さとボリュームから、特に学生に人気があります。亜細亜大学出身のタレント、グレート義太夫氏は、入学後、先輩に「通過儀礼」だと言われ、油そばの店に連れていかれたエピソードを語っています。最初は美味しいとは思わなかったものの、何度か通ううちにその魅力にハマったそうです。「珍々亭」では、麺やスープなどを通信販売していますが、その多くは亜細亜大学のOBからの注文であると言います。また、一部の大学では、学生食堂の名物メニューとして油そばが提供されています。

その他の情報

油そばは、その多様なアレンジと手軽さから、家庭でも楽しまれています。また、近年では、油そば専門店も増えており、その人気はますます高まっています。

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