東海優駿

東海優駿：地方競馬の3歳ダート最強馬決定戦

東海優駿は、愛知県名古屋競馬場で開催される地方競馬の重賞競走です。正式名称は「愛知県知事杯 東海優駿」で、地方競馬における3歳馬にとって、最高峰のレースの一つとして知られています。

歴史と変遷

1971年、東海地区限定の4歳（現在の3歳）馬による競走として「東海優駿」の名称で創設されました。当初は名古屋競馬場のダート1800mで行われましたが、その後、中京競馬場での開催や、ダート2000m、芝1800m、芝2000mなど、距離や開催場所の変更を経て、1980年から「東海ダービー」と改名されました。

1996年には東海地区重賞格付け制度によりSPI（スーパープレステージワン）に格付けされ、全国交流競走となりました。同時にレース名称は「名古屋優駿」に変更されましたが、「東海ダービー」は副称として残りました。1997年にはダートグレード競走GIII、2004年にはGIIに格上げされ、ジャパンダートダービーの前哨戦としての位置づけも強まりました。

2005年にはジャパンブリーディングファームズカップ（JBC）開催の費用捻出のため、ダートグレード競走から撤退。再び「東海ダービー」の名称に戻り、東海・北陸・近畿地区、その後東海・北陸・中国地区、さらに東海・北陸地区、そして2017年からは東海所属馬限定の競走となりました。

2006年から2023年まではダービーシリーズの一戦として開催され、優勝馬はジャパンダートダービーの東海地区指定馬となっていました。また、2007年からはスタリオンシリーズ競走にも指定され、優勝馬の馬主には種牡馬の配合権利が副賞として贈呈されてきました。2022年には名古屋競馬場の移転に伴い、距離がダート2000mに変更され、さらに2023年には2100mに延長されました。

そして2024年、ダービーシリーズの廃止と3歳ダート三冠体系の創設に伴い、レース名称は「東海優駿」に再変更されました。

競走条件と賞金（2024年）

出走条件:サラブレッド系3歳、東海所属。駿蹄賞（SPI・名古屋競馬場・ダート2000m）で上位2着までに入った馬に優先出走権があります。他地区からの転入馬は、東海地区に転入後1走以上している必要があります。
負担重量:別定。56kg、牝馬2kg減。
賞金:1着1200万円、2着420万円、3着240万円、4着180万円、5着120万円、6着以下12万円。
副賞:スタリオンシリーズ指定競走のため、ホッコータルマエの配合権利が優勝馬馬主への副賞となっています。

東海優駿の意義

東海優駿は、創設以来、地方競馬における3歳最強馬決定戦としての位置づけを保ってきました。特にダートグレード競走として施行されていた1996年から2004年にかけては、例年以上に大きな盛り上がりを見せました。現在も、地方競馬を代表する競走として、多くの関係者やファンから注目を集めています。3歳ダート三冠競走の一つとして、今後の更なる発展が期待されます。

関連競走

駿蹄賞
岐阜金賞
ジャパンダートダービー
北日本新聞杯（ステップ競走）

東海優駿は、地方競馬の歴史と伝統を象徴する、重要な競走です。今後の活躍にも期待しましょう。

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