東海総合指令所

東海総合指令所（とうかいそうごうしれいじょ）

東海総合指令所は、愛知県名古屋市に位置し、東海旅客鉄道の運転指令所として重要な役割を果たしています。この指令所は、在来線の運行管理を行い、名古屋圏運行管理システム（NOA）を導入しています。

歴史

東海総合指令所は1992年12月6日に開設され、当初はJR東海の太閤ビル内に設置されました。この開設により、中央本線の名古屋駅から中津川駅間において、列車集中制御装置（CTC）の使用が始まりました。翌年の1993年2月8日には、自動進路制御装置（PRC）が同区間で導入され、運行管理の効率化が図られました。

1993年には、いくつかの重要な統合が行われました。同年1月31日には、高山本線の岐阜駅から猪谷駅間を管理していた美濃太田駅のCTCセンターが指令所に移転し、3月20日には同区間においてPRCの使用が開始されました。さらに、7月4日には長野CTCセンターが移転して中央本線の中津川駅から塩尻駅の管理が受け継がれ、8月7日にはPRCも使用開始となりました。

その後、1993年10月17日からは太多線においてCTCが使用され、続いてPRCも29日に使用が開始されました。1995年10月10日には東海道本線の新所原駅から米原駅間も管理に加わり、12月9日からはこの区間においてもPRCが導入されました。

2000年代に入ると、2000年11月26日には紀勢本線の亀山駅から新宮駅間及び参宮線の管理が、亀山CTCセンターから当所に移転し統合されました。さらに、翌年2001年1月14日からは関西本線の名古屋駅から亀山駅間、2月11日からは武豊線の運行管理も開始され、運転指令の範囲がさらに拡大しました。

2008年1月には、飯田線を管理していた飯田CTCセンターが指令所に統合され、以降、東海総合指令所は名古屋圏における運行管理の中心として機能しています。このように、東海総合指令所は設立以来、段階的に運行管理の業務を拡大し、地域の鉄道網の効率的な運用を支えています。

関連システムと機能

東海総合指令所では主に、列車集中制御装置（CTC）や自動進路制御装置（PRC）を活用して運行の安全性と効率性を確保しています。CTCは列車の運行状況を集中管理し、PRCは列車の進行方向や進路を自動的に制御するシステムです。

さらに、これらのシステムは運転士や乗務員との連携を強化し、運行中のトラブルにも迅速に対処できます。列車無線や自動列車停止装置（ATS）などの安全装置も併用され、全体として高度な運行管理体制が確立されています。

まとめ

東海総合指令所は、愛知県の名古屋市に位置し、JR東海の運行において欠かせない機関であることがわかります。設立から数十年の間に、さまざまな路線の管理を行うことで、地域の交通機関の信頼性と安全性を向上させてきました。今後も鉄道の発展とともに、さらなる技術の導入と運行管理の見直しが期待されます。

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