東濃ひのき

東濃ひのきとは

東濃ひのき（とうのうひのき）は、岐阜県東濃地方、特に裏木曽と呼ばれる地域を中心に産出されるヒノキの銘木です。その品質の高さから「東濃桧」「東濃檜」とも表記されます。木曽五木に準ずる木としても知られ、古くから良質な木材として重宝されてきました。

特徴

東濃ひのきの特徴は、以下の点が挙げられます。

年輪: 年輪幅が2〜3mmと狭く、均一で真円に近い形をしています。これは、この地域がヒノキの生育に適した環境であることを示しています。
色と艶: 木材の色はピンク色で艶があり、見た目にも美しいのが特徴です。
節: 節が小さく、またはほとんどないため、加工しやすく、見た目も美しい木材として評価されています。
香り: 非常に高い香りを放ちます。この香りは、リラックス効果や防虫効果があると言われています。

歴史

東濃ひのきは、室町時代からヒノキの産地として知られていました。江戸時代には尾張藩によって美濃国恵那郡付知村、川上村、加子母村の三箇村で伐採が禁じられ、その品質が保護されてきました。

現在の産地

現在では、裏木曽地方だけでなく、東濃地方の他の地域、下呂市（馬瀬地区を除く）、加茂郡、関市（洞戸地域、武儀地域）、郡上市（明宝地区、和良地区）でも東濃ひのきが産出されています。

用途

東濃ひのきは、主に建築用木材として使用されています。その強度と美しさから、住宅の柱や梁、内装材などに使われることが多いです。また、木屑はバイオマスエネルギーや様々な用途に利用されています。伊勢神宮の式年遷宮では、外宮の御神木としても使用されており、その品質の高さが伺えます。

東濃檜原産地協議会

2007年11月13日には、加子母森林組合など5組合が発起人となり、東濃地域周辺の11の森林組合などが参加して東濃檜原産地協議会が設立されました。これは、東濃檜の基準が岐阜県内産まで拡大しつつあることから、銘柄材「東濃檜」の原産地を特定し、生産流通の協同化を目的としています。

林業と鉄道

この地域では、かつて木材を搬出するために多くの森林鉄道が活躍していました。これらの鉄道は、東濃ひのきの歴史を語る上で欠かせない存在です。

北恵那鉄道
坂川鉄道
付知[[森林鉄道]]
七宗[[森林鉄道]]
小坂[[森林鉄道]]

関連情報

東濃ひのきについてさらに詳しく知りたい場合は、以下のキーワードで検索してみると良いでしょう。

木曽五木
木曽谷
裏木曽

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