東豊線 (長野市)

東豊線：長野市東部を繋ぐ都市計画道路

東豊線は、長野県長野市の南長池交差点から三才駅付近へと至る都市計画道路です。長野市東部の郊外を南北に縦貫し、豊野町方面への連絡路としての役割を担うことが期待されています。現在、一部区間を除き、供用されており、その一部は長野県道375号大豆島東和田線として指定されています。

路線概要

起点となる南長池地区は、エムウェーブにほど近い場所に位置し、長野県道58号長野須坂インター線（通称：エムウェーブ大通り）に接続しています。そこから西尾張部の新興住宅地を通り、国道18号と交差します。この交差点付近は、国道406号（平林街道）も交わる交通の要衝であり、長野東郵便局も近接しているため、交通量が非常に多くなっています。

国道18号との交差点を過ぎると、長野運動公園に沿って整備された区間に入ります。この区間では、歩道とは別に自転車道が設けられており、快適な移動が可能です。東側には、長野オリンピックのアイスホッケー会場であった「アクアウィング」を含む長野運動公園が広がっています。

運動公園北口交差点から先の区間は、2004年（平成16年）に開通しました。吉田四丁目付近では、本路線が長野電鉄長野線（築堤）、浅川（掘割）、しなの鉄道北しなの線（地平）、そして北陸新幹線（高架）と、5層に重なって交差するという複雑な構造になっています。本路線は、長野電鉄長野線を原町隧道でくぐり、浅川を稲田南原橋で渡り、北しなの線と北陸新幹線を稲田エノキ隧道でくぐり抜けます。

隧道を抜けると、稲田・徳間の区画整理が完了した住宅地を貫通します。この地域は、慶長年間に北国街道の一部に指定されており、その道筋に植えられた「稲田のエノキ」は、先に述べた隧道の名前の由来となっています。北部幹線との交点付近では、ロードサイド店が集積し、商業的な発展が見られます。

国立長野工業高等専門学校の西側で長野県道399号長野豊野線と交差し、駒沢川の手前が現在の供用終点となっています。今後は、県道399号を改良する形で三才駅付近へと延伸され、さらに三才南郷バイパスに接続することで、豊野町方面へのアクセスが向上する予定です。

東豊線の幅員は全線にわたって16mで、車道2車線と両側歩道が整備されています。

主要構造物

原町隧道（はらまちずいどう）
位置：長野市吉田四丁目 - 稲田四丁目
全長：20.0m
幅員：14.3m（車道2車線、両側歩道）
構造：ボックスカルバート
特徴：長野電鉄長野線（築堤）をくぐる隧道。2004年（平成16年）開通。
稲田南原橋（いなだみなみはらばし）
位置：長野市稲田四丁目
全長：18.7m
幅員：16.0m（車道2車線、両側歩道）
構造：PC床版橋
特徴：浅川に架かる橋梁。2004年（平成16年）開通。
稲田エノキ隧道（いなだえのきずいどう）
位置：長野市稲田四丁目 - 稲田三丁目
全長：68.6m
幅員：15.0m（車道2車線、両側歩道）
構造：ボックスカルバート
特徴：しなの鉄道北しなの線（地平）および北陸新幹線（高架）をくぐる隧道。2004年（平成16年）開通。近隣には旧北国街道の稲積一里塚近くに植えられた「稲田のエノキ」（長野市指定天然記念物）があり、隧道名の由来となっている。

交差・接続する道路

↑ 長野県道375号大豆島東和田線
南長池交差点（長野市南長池＝起点）：長野県道58号長野須坂インター線（エムウェーブ大通り）
若宮二丁目交差点（長野市若宮二丁目）：長野市道
運動公園南入口交差点（長野市東和田）：国道18号
原町隧道南口付近（長野市南堀地籍）：長野県道374号北長野停車場中俣線
徳間東交差点（長野市徳間）：長野市道（北部幹線サンロード）
* 長野高専前交差点（長野市徳間＝供用終点）：長野県道399号長野豊野線

沿道

沿道には、長野運動公園や商業施設が点在しています。また、住宅地も多く、生活道路としても重要な役割を担っています。

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