杵振り踊り

杵振り踊り：岐阜県中津川市蛭川の伝統

杵振り踊りは、岐阜県中津川市の蛭川地区を中心に、近隣の恵那市中野方や加茂郡白川町切井にも伝わる、五穀豊穣を祈る踊りです。特に中津川市蛭川の杵振り踊りは、1961年（昭和36年）に岐阜県指定の重要無形民俗文化財に指定されており、毎年4月16日に近い日曜日に「杵振り祭り」として盛大に開催されます。

祭りの特徴

祭りの行列は、赤鬼と青鬼を先頭に、おかめ、ひょっとこ、天狗、稚児、そして主役である杵振りの踊り子たちが続きます。さらに、笛や太鼓の囃子、蝿追い、獅子、そして大きな花を背負った花馬・神馬が加わり、総勢で約2時間かけて2kmの道のりを練り歩きます。最終目的地は、村の鎮守である安弘見神社です。

踊り子たちは、24歳までの男性で構成され、赤、青、黄色の市松模様の大きな傘を目深に被り、黒と紅色の杵を振りながら「ソーイ」「ソーイ」という掛け声を発します。この独特な衣装と所作が、祭りの見どころの一つです。

行列は安弘見神社の鳥居をくぐり、石段の参道を登って拝殿へ向かいます。拝殿前で一旦休憩した後、参道を下り広場にて杵振り踊りを披露します。その後、再度参道を登り拝殿へ。祭りの最後には花馬が参道を駆け上がり、祭りは終了します。

安弘見神社について

安弘見神社は、建速須佐之男命を主祭神とし、志那津彦命、志那津姫命、宇迦之御魂神を配祀しています。また、境内には多くの神々が祀られています。元々は美濃国の国社であり、慶長九年に再建され、牛頭天王を祀る祇園社として知られていました。祇園社の時代には、京都の祇園祭と同様の祭りが行われていましたが、明治維新の神仏分離令により、現在の安弘見神社へと改称されました。

祭りの歴史と起源

杵振り踊りの起源は正確には不明ですが、約400年から600年前から伝わると言われています。長い歴史の中で、地域の文化と信仰が深く結びつき、現在まで継承されてきました。

蛭川杵振り祭りのスケジュール

祭りの当日は、様々な行事が予定されています。

みこし巡行
青年みこし：午前6:00頃から午前10:00頃まで
子供みこし（小学5・6年生）：午前9:00頃から正午頃まで
厄年みこし：午前9:00頃から午後3:00頃まで
花みこし（女性）：午前10:30頃から午後2:30頃まで
神事：午前10:40頃から午後2:00頃まで
杵振り出発（蛭川総合事務所前）：午後12:30
神馬・花馬出発（蛭川総合事務所前）：午後1:00
神楽舞（中学1年生女子）：午後1:30頃
花馬唄披露：午後2:00頃
子供および女性手踊り：午後2:15頃から、午後2:50頃から
杵振り到着（安弘見神社）：午後2:40頃
杵振りのクライマックス：午後3:30頃
神馬・花馬駆け上がり・花取り：午後4:10頃
餅投げ（花馬駆け上がり終了後）：午後4:20頃

まとめ

蛭川の杵振り踊りは、地域住民の熱意と伝統が息づく貴重な文化遺産です。祭りの賑わいとともに、五穀豊穣への祈りが今もなお受け継がれています。この祭りは、見る人々を魅了し、心に残る体験を与えてくれるでしょう。

外部リンク

中津川市役所　杵振り踊り
杵振り踊り保存会　杵振り踊りPRビデオ
岐阜県恵那市中野方町の杵振り踊り'>岐阜県恵那市中野方町の杵振り踊り
* 岐阜県加茂郡白川町切井の杵振り踊り'>岐阜県加茂郡白川町切井の杵振り踊り

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