松下武士

松下 武士調教師：JRA栗東トレーニングセンターの牽引役

松下 武士氏は、日本中央[[競馬会]]（JRA）栗東トレーニングセンターに所属する調教師である。大阪府出身の彼は、幼少期から地元の乗馬クラブで馬に親しみ、将来を競馬界に捧げることを決意した。

2003年7月、JRA競馬学校厩務員課程に入学。卒業後、2004年1月には栗東トレーニングセンターの安田伊佐夫厩舎に入厩し、厩務員としてキャリアをスタートさせる。翌月から調教助手として活躍し、メイショウトウコンなどの名馬の調教に携わった。その後、武田博厩舎、清水久詞厩舎と移籍を繰り返し、研鑽を積んでいく。特に清水厩舎時代には、トウケイヘイローの海外遠征にも同行するなど、貴重な経験を積んだ。

調教師への道を志した松下氏は、5度目の挑戦で2013年に調教師試験に合格する。安田厩舎時代の同僚を通じて矢作芳人調教師と知り合い、二次試験の面接練習まで指導を受けるなど、周囲のサポートを受けながら夢を実現した。合格後は矢作厩舎で9ヶ月間、技術調教師として研鑽を積み、指導者の下で実践的な知識と技術を習得した。

2015年3月1日、念願の厩舎開業。松下氏は、スタッフの労働環境にも配慮し、火曜の午後は1週間おきに交代で休暇を取得できる体制を整えるなど、働きやすい環境づくりに力を入れている。同年3月28日、厩舎開業後18戦目でトウケイタイガーで初勝利を収める。そして、同年6月27日にはオースミムーンで東京ジャンプステークスを制し、重賞初制覇という快挙を達成した。

その後も数々の活躍を見せ、2017年3月12日にはカラクレナイでフィリーズレビューを制し、平地重賞初制覇。2019年12月8日には、レシステンシアで阪神ジュベナイルフィリーズを優勝し、念願のG1初制覇を果たす。2020年1月5日にはJRA通算100勝を達成。そして2024年8月18日には、JRA通算200勝を達成するなど、第一線で活躍を続ける。

松下厩舎の主な管理馬には、オースミムーン、カラクレナイ、モズアトラクション、レシステンシア、ジョーカナチャン、ショウナンバルディ、シャマルなどがいる。これらの馬たちは、数々の重賞競走で勝利を収め、松下厩舎の躍進を支えている。

松下武士調教師は、高い調教師としての能力と、スタッフへの温かい配慮を両立させた、JRAを代表する調教師の一人と言えるだろう。彼の今後の活躍にも期待がかかる。

主な管理馬と主な勝ち鞍

オースミムーン：2015年東京ジャンプステークス、阪神ジャンプステークス
カラクレナイ：2017年フィリーズレビュー
モズアトラクション：2019年エルムステークス
レシステンシア：2019年ファンタジーステークス、阪神ジュベナイルフィリーズ、2021年阪急杯、セントウルステークス
ジョーカナチャン：2020年アイビスサマーダッシュ
ショウナンバルディ：2021年中日新聞杯
シャマル：2022年東京スプリント、サマーチャンピオン、テレ玉杯オーバルスプリント、2023年・2024年黒船賞、2024年かしわ記念

主な厩舎所属者

小椋研介（2015年 - 2023年 厩務員、調教助手）

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