松前紀男

松前 紀男（まつまえ のりお）

松前紀男は、1931年2月11日に東京都に生まれ、2016年1月1日に逝去した日本の著名な学者、実業家、作曲家です。博士号を取得したストラスブール大学では、社会科学を専攻し、音楽史や放送史に関する学問に尽力しました。東海大学の副理事長や様々な研究所の所長など、多くの要職を歴任し、特に教育界でその影響を及ぼしました。

来歴

松前紀男は、父親に松前重義を持ち、妻の澄子方の義父に池田清就がいます。彼は松前国際友好財団の理事長や日本衛星放送、エフエム東京の取締役、さらに札幌コンサートホールKitaraの館長も務める等、多彩な活動を展開しました。また、東海大学及びその系列の教育機関において校歌を作曲するなど、音楽の分野でも多くの貢献をしました。

略歴

彼のキャリアは以下のように展開されました：

• - 1954年: 東京芸術大学音楽学部楽理科を卒業し、同年ニッポン放送に入社。
• - 1963年: 東海大学文学部の助教授に就任。
• - 1976年: 東海大学教養学部の学部長に。
• - 1981年~1991年: 北海道東海大学の学長を歴任。
• - 1987年~1991年: 学校法人一橋学園（現 東海山形学園）の理事長。
• - 1990年: ストラスブール大学の大学院を修了。
• - 1991年: 再び東海大学学長に就任。
• - 1997年: 公益財団法人松前国際友好財団の理事長に就任。
• - 1998年: 東海大学学長を退任。
• - 2014年: スウェーデン社会研究所名誉会長に就任。
• - 2016年: 悪性リンパ腫のためこの世を去りました。

受賞歴

松前紀男は、文化や教育への貢献が評価され、1999年にはフランス芸術文化勲章オフェシエ章を受賞し、2008年には瑞宝重光章を授与されました。これらの受賞は、彼の業績が国際的にも認められている証です。

著書

彼は多くの著書を残し、その中には音楽や教育に関する研究や実践をまとめた作品が含まれます。

• - 『クープラン―その家系と芸術』（音楽之友社、1985年）
• - 『活力ある大学を―北海道における私の実践』（道新、1992年）
• - 『音文化とFM放送―その開発からマルチメディアへ』（東海大学出版会、1996年）

など、多岐にわたるテーマで多くの著作を発表しました。

また、翻訳業にも手を広げており、音楽や社会科学に関する書籍を数多く翻訳しています。

関連項目

松前紀男の家族には、兄の松前達郎、弟の松前仰、甥の松前義昭がいます。彼らもまた、松前家として活動し、学問や文化の発展に寄与しています。

彼の人生と業績は、日本の教育、音楽、及び国際交流の分野において大きな影響を与え続けています。彼の遺した数々の業績は、今までも、そしてこれからも、私たちの文化の土台となるでしょう。

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