松平定和

松平定和は、文化9年（1812年）に桑名藩主・松平定永の次男として江戸で生まれました。定綱系久松松平家の11代目にあたります。幼少の頃から聡明で、将来を嘱望されていました。

天保4年（1833年）には侍従、溜間詰となり、幕府に出仕します。天保9年（1838年）に父の死去により家督を相続し、桑名藩主となりました。当時の桑名藩は財政難に苦しんでおり、定和は藩政改革を断行し、財政再建に尽力しました。具体的には、倹約令の発布、新田開発の推進、特産品の奨励などを行いました。しかし、在任わずか3年足らずの天保12年（1841年）6月22日に桑名で死去しました。享年30歳。

定和の死後、長男の定猷が家督を継ぎました。定猷もまた、藩政改革に尽力し、桑名藩の財政再建に貢献しました。

系譜

父：松平定永
母：綱 - 順承院、蜂須賀治昭の娘
婚約者：猗姫 - 徳川斉匡の十女
正室：孝姫 - 柔正院、島津重豪の娘
子女：
松平定猷（長男）：生母は孝姫（正室）
松平豊子（長女）：香台院、黒田長知正室、生母は孝姫（正室）


参考文献

郡義武『シリーズ藩物語 桑名藩』現代書館、2009年11月。

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