松平親俊

松平親俊（まつだいら ちかとし）

松平親俊は、戦国時代の三河国（現在の愛知県東部）で活躍した武将であり、福釜松平家の3代目当主です。通称は三郎次郎。

生涯

松平親俊は、松平親次の子として生まれました。父の後を継ぎ、松平広忠、徳川家康に仕え、各地の戦いに従軍し、数々の軍功を立てたと伝えられています。

天正3年（1575年）、長篠城主・奥平貞昌（後の奥平信昌）が徳川家に降伏すると、徳川家からの派遣により長篠城に入り、籠城戦を指揮しました（長篠の戦い）。

天正9年（1581年）6月、家康が遠江国（現在の静岡県西部）の二俣城に進発した際にはこれに同行しました。しかし、「鳥羽山の御陣所」（鳥羽山城）において急病を発症し、家康自らが薬を処方し、親俊は福釜へと帰されました。そして同年7月12日に死去しました。

『寛政重修諸家譜』によれば、福釜松平家では初代親盛から4代康親まで、菩提寺である宝泉院を葬地としていました。現在では、宝泉院の西100mほどの場所にある「松平墓地（福釜城主墓域）」に、初代親盛から5代康盛までの福釜松平家歴代の墓が移されています。宝泉院には福釜松平家初代親盛・2代親次・3代親俊の肖像画が現存しており、これらは安城市指定の文化財となっています（指定名称は「絹本著色　福釜松平三代像」）。

系譜

『寛政重修諸家譜』によれば、親俊は初め、酒井忠次の四男である松平久恒（甚三郎）を養子に迎えました。しかし、その後「ゆへありて」実家に帰ったと記されています。ただし、久恒はその後も「松平甚三郎」を称し、その子孫は出羽庄内藩酒井家の重臣として代々続きました。

実子の松平康親が家督を継ぎました。康親は当時まだ幼年であったものの、家督相続は滞りなく認められたと伝えられています。

脚注

注釈

特になし

出典

『寛政重修諸家譜』巻第四「松平 福釜」

参考文献

『寛政重修諸家譜 第一輯』（国民図書、1922年）　NDLJP:1082717/20
* 『新訂寛政重修諸家譜 第一』（続群書類従刊行会、1964年）

外部リンク

なし

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