松平頼済

松平頼済（まつだいら よりすみ）は、江戸時代中期の大名であり、常陸国府中藩の第6代藩主です。官位は従四位下・播磨守、侍従。水戸徳川家一門の守山藩主・松平頼貞の七男として生まれました。母は茂（松本氏）。幼名は貞五郎。

寛保2年（1742年）、先代藩主であった松平頼幸が嗣子なくして早世したため、その養嗣子となって家督を相続し、府中藩主となりました。同年12月には従四位下・播磨守に叙任され、翌年には侍従を兼任しています。

頼済は、同じ支藩である守山藩主で実兄の松平頼寛と共に、老中堀田正亮の役邸に呼び出され、水戸藩の財政改革を直接命じられました。これが、水戸藩の宝暦の改革へと繋がります。水戸藩の財政状況は逼迫しており、その再建は喫緊の課題でした。頼済は、その改革に深く関与し、藩政に尽力しました。

天明4年（1784年）5月29日、65歳で死去しました。法名は寂照院撫誉風航玄津。墓所は茨城県常陸太田市の瑞龍山にあります。跡は長男の頼前が継ぎました。

年表

1742年（寛保2年）8月13日、家督を相続し、常陸府中藩（現在の茨城県石岡市）の藩主となる。12月18日、従四位下・播磨守に叙任。
1743年（寛保3年）12月21日、侍従を兼任。
1784年（天明4年）5月29日、死去。

系譜

正室：愛姫 - 石川総慶の娘
長女：久
継室：賢姫 - 徳川宗直の六女
側室：以保（渡邉氏）
長男：頼前
次男：太田頼陽
側室：留伊（宗氏）
次女：吉
三男：頼贇
側室：大原氏
四男：忠松

松平頼済は、府中藩主として藩政に尽力する一方で、水戸藩の財政改革にも深く関わりました。その功績は、宝暦の改革として歴史に名を残しています。

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