松平頼誠

松平頼誠（まつだいら よりのぶ）は、江戸時代後期の陸奥国守山藩主であり、水戸支流である頼元系松平家の6代目にあたる人物です。官位は従四位下・大学頭でした。

守山藩4代藩主・松平頼慎の長男として生まれた頼誠は、天保元年（1830年）に父の死を受けて家督を相続し、守山藩の第5代藩主となりました。しかし、当時の守山藩は財政状況が悪化の一途を辿っており、その立て直しは急務でした。

頼誠は財政難を打開するため、領内の豪農や豪商から4500両という多額の借入を行いました。しかし、この政策は一時しのぎに過ぎず、藩の財政はさらに逼迫することとなります。財政難を補填するため、藩は領民からの収奪を強化せざるを得なくなり、重税や過酷な労役が課せられました。

このような状況下で、領民たちは不満を募らせ、頼誠の治世下では領内各地で騒動が頻発しました。領民たちは、年貢の減免を要求したり、助郷への反対運動を起こしたり、不正を働く村役人の解任を求めたりするなど、様々な形で藩政に対する抵抗を示しました。これらの騒動は、藩の統治を揺るがす深刻な問題となりました。

文久2年（1862年）、頼誠は死去し、その跡は三男の頼升が継ぎました。頼誠の藩主としての治世は、財政難と領民の騒動に苦しめられた時代であったと言えるでしょう。

系譜

正室：苞姫 - 徳川治紀娘
継室：信 - 松平頼説娘
長男：頼茂
次男：頼音
三男：頼升
長女：銛姫
次女：祐
生母不明の子女
四男：頼彬
五男：頼邑

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