松薗斉

松薗斉（まつぞの ひとし）

プロフィール

松薗斉氏は、1958年5月5日生まれの日本中世史研究者です。愛知学院大学文学部の教授として教鞭を執る傍ら、中世史研究の分野で多岐にわたる業績を上げています。特に、中世の記録組織や日記文化に関する研究で高い評価を得ています。

学歴・職歴

東京都で生まれ、熊本県立熊本高等学校を卒業後、1981年に九州大学文学部国史学科を卒業しました。その後、1988年に同大学大学院文学研究科博士課程を単位取得満期退学しています。九州大学文学部国史学研究室を経て、1991年に愛知学院大学文学部の講師に就任し、1995年に助教授、2002年に教授へと昇進しました。1998年には、博士論文「日記の家 中世国家の記録組織」で九州大学より博士（文学）の学位を取得しています。また、2018年4月から2020年3月まで愛知学院大学文学部長を務め、2020年4月からは図書館情報センター長に就任しています。

研究内容

松薗氏の研究は、日本中世史、特に記録文化と日記史に焦点を当てています。中世の国家における記録組織や、貴族や公家が残した日記の分析を通じて、当時の政治、社会、文化の実態を明らかにしようとしています。日記を単なる個人的な記録としてではなく、社会的な記録媒体、あるいは歴史的な資料として捉え、その価値を多角的に探求しています。

著書

松薗斉氏の主な著書には、以下のものがあります。

『日記の家 中世国家の記録組織』（吉川弘文館、1997年）: 中世国家における記録組織の構造と機能を分析した研究書です。
『王朝日記論』（法政大学出版局、2006年）: 王朝貴族の日記を対象に、日記の歴史的意義や文化的価値を論じた研究書です。
『日記に魅入られた人々 王朝貴族と中世公家』（臨川書店、2017年）: 日記を通じて王朝貴族と中世公家の生活や思想を生き生きと描き出した著作です。
『中世禁裏女房の研究』（思文閣出版、2018年）: 中世の禁裏における女房たちの役割や実態を解明した研究書です。

また、共編著として、

『日記で読む日本中世史』（元木泰雄共編著、ミネルヴァ書房、2011年）
『中世日記の世界』（近藤好和共編著、ミネルヴァ書房、2017年）

などがあります。

その他の活動

松薗斉氏は、研究活動だけでなく、大学の運営にも積極的に関与しています。文学部長や図書館情報センター長といった要職を歴任し、教育・研究環境の整備に貢献しています。

外部リンク

松薗斉 - researchmap
松薗斉 - J-GLOBAL
松薗斉 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
CiNii論文
* 教員紹介 - 愛知学院大学

松薗斉氏は、中世史研究における重要な貢献者であり、その研究は今後も多くの研究者や学生にとって貴重な資料となるでしょう。

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