松谷竜二郎
松谷 竜二郎（まつたに りゅうじろう）氏は、1964年7月10日に大阪府で生まれた日本の実業家であり、かつてはプロ野球選手としてマウンドに立っていました。投手として読売ジャイアンツと近鉄バファローズに所属した後、現在は建設関連企業であるスチールエンジ株式会社の代表取締役社長を務めています。
高校時代は大阪市立高等学校（現在の大阪府立いちりつ高等学校）で野球に打ち込みました。2年生の秋には府大会で準々決勝まで進出しましたが、自身の投球は1失点に抑えつつも惜しくも敗退。3年生の夏は5回戦でコールド負けを喫しました。高校卒業後、社会人野球の強豪である大阪ガスに入社し、野球を続けました。
大阪ガス時代には、1985年にスライダーを習得したことで投球の幅が広がり、チームの抑え投手として重要な役割を担うようになります。同僚には後にプロ野球選手となる木下文信氏もいました。1986年からは3年連続で都市対抗野球大会に出場し、社会人野球界で実績を積みました。特に1988年の都市対抗では、1回戦で中島輝士氏、石井浩郎氏、小川博文氏といった後にプロで活躍する選手たちを擁する優勝候補のプリンスホテルと対戦。延長12回に及ぶ激戦を制し、勝利投手となりました。同年には日本選手権にも出場しましたが、準々決勝で東芝に逆転負けを喫し、自身が敗戦投手となりました。また、国際舞台でも活躍し、1987年の第8回インターコンチネンタルカップでは日本代表に選ばれています。
こうした社会人野球での実績が評価され、1988年のプロ野球ドラフト会議において、読売ジャイアンツから2位指名を受け入団しました。契約金5,500万円、年俸600万円（いずれも推定）という条件でした。プロ入り後の背番号は「26」でした。
ジャイアンツに入団した1989年、春季キャンプから一軍に合流し、オープン戦でもその投球内容が高く評価されました。4月15日には早くも一軍での公式戦デビューを果たしますが、その後は二軍での調整が続きました。しかし、二軍（イースタン・リーグ）では顕著な成績を残します。6月7日に行われた大洋ホエールズとの試合ではノーヒットノーランを達成。この活躍が認められ、6月12日には再び一軍に昇格を果たしました。1991年5月22日には、巡ってきたローテーションの谷間の機会でプロ入り後初の先発マウンドに上がり、ヤクルトスワローズを相手に1失点完投勝利を挙げます。続く6月6日の試合でも、自らのバットで適時二塁打を放つなど投打に活躍し、2失点完投勝利をマーク。期待が高まりましたが、その後は相手打線に打ち込まれる場面が増え、残念ながら一軍の先発ローテーションに定着することはできませんでした。二軍では引き続き安定した投球を見せ、1992年5月31日にはイースタン・リーグ史上初となる自身二度目のノーヒットノーランを記録しています。1993年には春先に右肩を痛めるアクシデントがありましたが、夏には回復。同年10月10日に行われた中日ドラゴンズとのジュニア日本選手権では、8つの三振を奪う完封勝利でチームを優勝に導き、最優秀選手（MVP）に選ばれました。
ジャイアンツには1994年まで在籍し、1995年3月には金銭トレードにより近鉄バファローズへ移籍しました。近鉄での背番号は当初「54」でしたが、シーズン途中で「32」に変更されました。近鉄では3年間プレーしましたが、1997年に再び右肩を故障。同年限りでチームから戦力外通告を受けました。現役続行を目指し、2週間の入院治療を経て、ジャイアンツ時代の二軍監督だった末次利光氏の紹介で台湾プロ野球の入団テストに挑みましたが、残念ながら合格には至らず、翌1998年2月に現役引退を決断しました。
プロ野球引退後、ジャイアンツ入団時の監督であった藤田元司氏とコーチの末次利光氏の橋渡しにより、建設会社に入社して新たな道を歩み始めました。しかし、会社の経営が思わしくなく、同業の他社へ転職。その転職先の会社で、床版（橋などの路盤）専門の工事部門がスチールエンジ株式会社として独立する際に、同社に移籍しました。スチールエンジでは約3年間営業職を務めた後、2003年には代表取締役社長に就任。現在に至るまで、同社の経営を担っています。
また、野球界との関わりも継続しており、2016年に学生野球資格回復研修を受講。翌2017年2月7日には日本学生野球協会から適性認定を受け、アマチュアの学生野球選手への指導が可能となりました。
プロ野球における主な記録・表彰
初登板：1989年4月15日 対広島東洋カープ戦（東京ドーム）
初奪三振：1989年6月14日 対広島東洋カープ戦（東京ドーム）
初先発・初勝利・初完投勝利：1991年5月22日 対ヤクルトスワローズ戦（明治神宮野球場）
初セーブ：1991年6月19日 対阪神タイガース戦（阪神甲子園球場）
* ジュニア日本選手権MVP：1回（1993年）
高校時代は大阪市立高等学校（現在の大阪府立いちりつ高等学校）で野球に打ち込みました。2年生の秋には府大会で準々決勝まで進出しましたが、自身の投球は1失点に抑えつつも惜しくも敗退。3年生の夏は5回戦でコールド負けを喫しました。高校卒業後、社会人野球の強豪である大阪ガスに入社し、野球を続けました。
大阪ガス時代には、1985年にスライダーを習得したことで投球の幅が広がり、チームの抑え投手として重要な役割を担うようになります。同僚には後にプロ野球選手となる木下文信氏もいました。1986年からは3年連続で都市対抗野球大会に出場し、社会人野球界で実績を積みました。特に1988年の都市対抗では、1回戦で中島輝士氏、石井浩郎氏、小川博文氏といった後にプロで活躍する選手たちを擁する優勝候補のプリンスホテルと対戦。延長12回に及ぶ激戦を制し、勝利投手となりました。同年には日本選手権にも出場しましたが、準々決勝で東芝に逆転負けを喫し、自身が敗戦投手となりました。また、国際舞台でも活躍し、1987年の第8回インターコンチネンタルカップでは日本代表に選ばれています。
こうした社会人野球での実績が評価され、1988年のプロ野球ドラフト会議において、読売ジャイアンツから2位指名を受け入団しました。契約金5,500万円、年俸600万円（いずれも推定）という条件でした。プロ入り後の背番号は「26」でした。
ジャイアンツに入団した1989年、春季キャンプから一軍に合流し、オープン戦でもその投球内容が高く評価されました。4月15日には早くも一軍での公式戦デビューを果たしますが、その後は二軍での調整が続きました。しかし、二軍（イースタン・リーグ）では顕著な成績を残します。6月7日に行われた大洋ホエールズとの試合ではノーヒットノーランを達成。この活躍が認められ、6月12日には再び一軍に昇格を果たしました。1991年5月22日には、巡ってきたローテーションの谷間の機会でプロ入り後初の先発マウンドに上がり、ヤクルトスワローズを相手に1失点完投勝利を挙げます。続く6月6日の試合でも、自らのバットで適時二塁打を放つなど投打に活躍し、2失点完投勝利をマーク。期待が高まりましたが、その後は相手打線に打ち込まれる場面が増え、残念ながら一軍の先発ローテーションに定着することはできませんでした。二軍では引き続き安定した投球を見せ、1992年5月31日にはイースタン・リーグ史上初となる自身二度目のノーヒットノーランを記録しています。1993年には春先に右肩を痛めるアクシデントがありましたが、夏には回復。同年10月10日に行われた中日ドラゴンズとのジュニア日本選手権では、8つの三振を奪う完封勝利でチームを優勝に導き、最優秀選手（MVP）に選ばれました。
ジャイアンツには1994年まで在籍し、1995年3月には金銭トレードにより近鉄バファローズへ移籍しました。近鉄での背番号は当初「54」でしたが、シーズン途中で「32」に変更されました。近鉄では3年間プレーしましたが、1997年に再び右肩を故障。同年限りでチームから戦力外通告を受けました。現役続行を目指し、2週間の入院治療を経て、ジャイアンツ時代の二軍監督だった末次利光氏の紹介で台湾プロ野球の入団テストに挑みましたが、残念ながら合格には至らず、翌1998年2月に現役引退を決断しました。
プロ野球引退後、ジャイアンツ入団時の監督であった藤田元司氏とコーチの末次利光氏の橋渡しにより、建設会社に入社して新たな道を歩み始めました。しかし、会社の経営が思わしくなく、同業の他社へ転職。その転職先の会社で、床版（橋などの路盤）専門の工事部門がスチールエンジ株式会社として独立する際に、同社に移籍しました。スチールエンジでは約3年間営業職を務めた後、2003年には代表取締役社長に就任。現在に至るまで、同社の経営を担っています。
また、野球界との関わりも継続しており、2016年に学生野球資格回復研修を受講。翌2017年2月7日には日本学生野球協会から適性認定を受け、アマチュアの学生野球選手への指導が可能となりました。
プロ野球における主な記録・表彰
初登板：1989年4月15日 対広島東洋カープ戦（東京ドーム）
初奪三振：1989年6月14日 対広島東洋カープ戦（東京ドーム）
初先発・初勝利・初完投勝利：1991年5月22日 対ヤクルトスワローズ戦（明治神宮野球場）
初セーブ：1991年6月19日 対阪神タイガース戦（阪神甲子園球場）
* ジュニア日本選手権MVP：1回（1993年）
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