林政詡

林 政詡（はやし まさくす）

概要

林政詡（生年不詳 - 1776年）は江戸時代中期の土佐藩上士で、通称は安太夫。彼は無双直伝英信流の第10代宗家にまで至り、武道や礼節の指導者として名を馳せました。彼の家系は清和源氏池田氏に起源をもち、土佐藩において重要な役割を果たしました。

来歴

生い立ちと家族

彼は貞享4年頃（1687年）、武蔵国上野の下谷（現在の東京都台東区）で、土佐藩医の安田道玄（本名：池田陳年）の次男として生まれました。幼名は「松之丞」、後に「小太夫」と名乗ります。彼の本名「政詡」は難読のため、夢想神伝流の中では音読みで「せいしょう」と呼ばれました。

林家への養子入り

1705年、彼は土佐藩主山内豊房の元で、先代の林守政（六太夫）の娘と結婚し、婿養子として家を継ぎます。その後、藩主よりの任務を受け、将軍家に仕えた経験もあります。1710年には大坂での将軍宣下の接待に関与し、その功績によって褒賞を受けます。これにより彼の名声はさらに高まりました。

家督継承と公務

1732年、養父の林守政が亡くなった後、彼は家督を継承します。それからは土佐藩の役職に就き、1740年1月には御銀奉行、1743年には御武具役に任命されるなど、藩における重要な役割を担いました。彼は武具の管理や藩士への礼節指導を行うなど、藩の安定に寄与しました。

武道への貢献

明和元年（1764年）、政詡は居合道に関する見解をまとめ、技術と精神の両面において重要な教えを記しました。彼の教えは居合道の発展に大きく貢献し、多くの弟子たちに伝えられました。彼の流派、無双直伝英信流は今日でも広く知られています。

老年期と引退

老年になった政詡は、体力的な理由から任務を免除され、その後の奉公役は弟や甥に引き継がれました。最後は1776年に病により亡くなり、享年90歳とされています。彼の墓所は高知県高知市の筆山にあります。

家族構成

政詡の実父は安田道玄で、土佐藩の典医を務めていました。養父の林守政は無双直伝英信流の第9代宗家です。政詡には兄弟や養子たちが多く、家族を中心に武道と医療の伝統が継承されました。特に、彼の養孫たちもその後の武道の発展に寄与しました。

参考文献

政詡に関する詳細な情報は、さまざまな文献に記されています。彼の教えは現代でも評価され、武道愛好者たちの指標となっています。

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