柘の滝鍾乳洞

宮崎県西臼杵郡高千穂町にある柘の滝鍾乳洞は、その特異な景観と地質学的価値から、国の天然記念物に指定されています。

概要

この鍾乳洞は、黒仁田部落の石灰岩崖下に位置し、黒仁田鍾乳洞群の一部を形成しています。特に、柘の滝と呼ばれる石灰岩の急崖は、太子ヶ岩屋へと続く石灰岩帯の一部です。1933年（昭和8年）に国の天然記念物として指定されました。この地域には、柘の滝鍾乳洞の他に、太鼓岩鍾乳洞、乳岩、ホウム洞などの小規模な洞窟も存在します。向山南小学校の南側に位置しており、小学校の校門には天然記念物記念碑が建てられています。

特徴

洞口までのアプローチは、秋元地区から道路を通って約75m、徒歩では約240mの距離があります。黒仁田鍾乳洞群の地層は、石灰岩、チャート、塩基性火山噴出物から構成されており、砂岩や粘板岩も含まれています。柘の滝鍾乳洞の洞長は約80mで、主洞は洞口から南東方向に伸びています。支洞は少なく、洞床は砂岩や小石で覆われています。フローストーンやカーテンといった二次生成物が発達しているものの、過去の盗掘により多くの鍾乳石が失われたという残念な歴史も持っています。

見学

現在、洞口は施錠されており、見学には事前の申請が必要です。管理は宮崎県高千穂町教育委員会が行っており、高千穂町コミュニティーセンター（歴史民俗資料館）でも申請を受け付けています。

所在地

宮崎県西臼杵郡高千穂町大字向山柘の滝

関連情報

地質・鉱物天然記念物一覧: 日本各地の地質や鉱物に関する天然記念物に関する情報。
外部リンク:
みやざきの文化財情報 - 柘の滝鍾乳洞
文化遺産オンライン - 柘の滝鍾乳洞
* みやざき観光情報 旬ナビ - 柘の滝鍾乳洞

柘の滝鍾乳洞は、その自然の美しさと学術的な価値から、地域にとって重要な観光資源であり、訪れる人々へ感動と学びを提供しています。

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