柳 (姓)

柳（りゅう）について

柳（りゅう）は、日本、中国、朝鮮半島で用いられる姓です。それぞれの地域で異なる歴史と文化的な背景を持ち、多くの著名な人物を輩出しています。

日本の姓

日本では、「やなぎ」と読むことが一般的で、漢字の通り、柳の木を意味します。

中国の姓

中国では「liǔ」（リュウ）と発音します。2020年の中国の統計では、上位100姓には入っていませんが、台湾では比較的多く、2018年の統計で98番目に多い姓で、16,725人がいます。

起源

柳氏の起源には、主に以下の2つの説があります。

1. 春秋時代の魯の孝公の子孫説: 春秋時代の魯の孝公の子である姫無駭の子孫、展獲（柳下恵として知られる）が、柳下の地に封じられたことに由来します。彼の後裔が封地の名から柳を氏とするようになったとされています。この系統は、南北朝時代から唐代にかけて貴族として繁栄しました。
2. 楚の懐王の子孫説: 楚漢戦争の時代、楚の懐王の末裔である羋心が義帝として擁立され、柳の地に都を置きました。義帝が項羽に殺害された後、その子孫が難を避けるために柳を姓としたとされています。

著名な人物

柳宗元 - 中唐の文学者・政治家。
柳公権 - 唐の書家・政治家。
柳永 - 北宋の詞人。

朝鮮の姓

朝鮮半島では、柳（りゅう、ユ/リュ）は一般的な姓の一つです。朝鮮語の頭音法則により、韓国では「유」（ユ）、北朝鮮では「류」（リュ）と表記されます。しかし、韓国でも一部の氏族では「류」（リュ）が用いられることがあります。

2007年の戸籍例規改正以降、特に柳姓では「ユ」から「リュ」への表記変更が多く見られるようになりました。2015年の韓国の統計では、642,693人が柳姓を名乗り、そのうち「ユ」が478,990人、「リュ」が163,703人でした。

著名な人物

柳邦憲 - 高麗の文臣。
柳公権 - 高麗の文臣。
柳清臣 - 高麗の武臣。
柳淑 - 高麗の文臣。
柳規 - 李氏朝鮮の武臣。
柳子煥 - 李氏朝鮮の文臣。
柳子光 - 李氏朝鮮の文臣。
柳成龍 - 李氏朝鮮の文臣。
柳寛順（ユ・グァンスン） - 日本統治時代の朝鮮の独立運動家。
柳致松 - 韓国の国会議員。
柳珍山 - 韓国の国会議員。
柳興洙 - 韓国の政治家、外交官。
柳一鎬 - 韓国の政治家。副首相兼企画財政部長官、国会議員。
柳時敏 - 韓国のジャーナリスト、国会議員。
柳想鐵（ユ・サンチョル） - 韓国のサッカー選手。
柳賢振（ユ・ヒョンジン） - 韓国の野球選手。
柳承敏（ユ・スンミン） - 韓国の卓球選手。
柳美里 - 在日韓国人の小説家、劇作家。
リュ・ジュンヨル（柳俊烈） - 韓国の俳優。

氏族

柳氏には多くの氏族が存在します。

関連事項

車 (姓) - 一部の説では車氏が柳氏から分岐したとされますが、柳氏の主流派はこれを否定しています。
朝鮮人の姓の一覧

関連項目

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「リュ・」で始まるページの一覧
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