柳家小八

柳家 小八（やなぎや こはち）

柳家小八は、1977年1月26日に広島県で生まれた落語家であり、落語協会に所属する真打です。彼の出囃子は『外記猿』、紋は『変り羽団扇』で、本名は児玉泰宏です。また、彼の妻も落語家である弁財亭和泉です。

幼少期からの歩み

小八の落語との出会いは、近畿大学附属福山高等学校を卒業し、東京農工大学工学部に進学後、落語研究会に入部したことから始まります。大学入学後に上京した際、友人に誘われたことをきっかけに、彼は落語の世界に深く興味を持つようになりました。特に浅草演芸ホールでの初めての寄席体験が彼の心に強く印象を残し、それをきっかけに彼は最初の師匠である柳家喜多八に弟子入りを希望しました。

弟子入りの道のり

弟子入りを希望する小八は何度も楽屋で待ち続けましたが、なかなか受け入れられることはありませんでした。師匠の言葉に「他の師匠を紹介する」と言われつつも、彼はあきらめずに1年半以上の間、アルバイトをしながら弟子入りを願い続けました。ついに2003年2月に柳家喜多八の弟子として入門し、同年4月には前座として活動を開始しました。この際、彼の前座名は「小たま」となりました。

小八は住み込みではなく、電話で呼び出される形で弟子としての生活を始めたため、彼は「落語家初の通信制弟子」と冗談交じりで語ることもあります。

成長と昇進

2006年5月には二つ目に昇進し、改名して「ろべえ」となります。「ろべえ」という名前は、東海道中膝栗毛に登場するキャラクターに由来しており、彼の芸名にユニークな視点を持たさせています。

2016年には師匠の柳家喜多八が亡くなり、その後、大師匠である10代目柳家小三治の門下に移籍しました。ここで真打昇進の内定を得ることになりました。そして2017年3月に真打に昇進し、同時に喜多八の前名である「小八」という名に改名しました。

芸風と人柄

小八の芸風は、彼自身のモットーとして掲げる「清く、けだるく、元気良く!」に象徴されています。この言葉は、師匠である喜多八のモットー「清く、けだるく、美しく」に影響を受けたもので、彼の落語スタイルを色濃く表しています。また、彼は落語協会の2003年の同期10人で結成された『TEN』のメンバーとしても知られ、情報発信を行っていました。同期の仲間には、古今亭文菊や三遊亭ときん、鈴々舎馬るこ、桂三木助など、著名な落語家が名を連ねています。

まとめ

柳家小八は、個性的なスタイルと確かな技術を持つ落語家として知られています。彼の歩みは、落語界において理解され、新しい形のコミュニケーションを提供する存在となっています。これからの彼の活動にも、ぜひ注目していきたいものです。

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