柳馬場通

柳馬場通について

柳馬場通は、京都市内を南北に縦断する通りの一つで、その起点は北の丸太町通から南の五条通まで続いています。この通りは、平安京の時代には万里小路（までのこうじ）として知られていました。現代では、その歴史的な背景と多様な沿道施設によって、京都の魅力を語る上で欠かせない存在となっています。

由来

柳馬場通の歴史は、16世紀末に遡ります。1589年（天正17年）、二条通との交差点付近に「二条柳町」という遊郭が設けられました。この遊郭は、当時日本一の規模を誇り、豊臣秀吉の命によって造営されたと伝えられています。周辺には美しい柳並木が形成され、その景観は多くの人々を魅了しました。しかし、1602年（慶長7年）には二条城の建設に伴い、遊郭は六条へと移転。その後、1604年（慶長9年）の豊国祭臨時祭礼において、この跡地で大規模な馬揃えが行われ、これが現在の通り名の由来となりました。

歴史

平安時代には、柳馬場通の北側には紀貫之の邸宅が、南側には源融の邸宅である河原院がありました。中世に入ると、この地域は足利将軍家の邸宅街として発展し、二代将軍足利義詮は錦小路に、三代将軍足利義満は三条通に、四代将軍足利義持も一時六角通に邸宅を構えていました。江戸時代に入ると、この地域には有馬藩、小笠原藩、米沢の上杉藩、秋田の佐竹藩といった各藩の京屋敷が置かれ、武家文化が色濃く残る場所となりました。

沿道の主な施設

柳馬場通沿いには、歴史と文化を感じさせる様々な施設が点在しています。北から順に、京都御苑、京都地方裁判所（丸太町通）、京都ハリストス正教会（夷川通下ル）、中京税務署（二条通下ル）、京都御池創生館（京都御池中学校、御池通北東角）、朝日新聞京都総局（御池通南西角）、京都YMCA（三条通）、京都信用金庫本店（四条通）、そして、活気あふれる錦市場があります。これらの施設は、柳馬場通の歴史と現代の京都を繋ぐ重要な役割を担っています。

関連項目

柳馬場通は、京都市内の他の通りと共に、京都の都市構造と歴史を理解する上で重要な要素です。

柳馬場通は、その名前の由来となった遊郭や馬揃えの歴史、そして、平安時代から江戸時代にかけての武家文化の変遷を今に伝える貴重な通りです。沿道の施設を訪れることで、京都の歴史と文化をより深く感じることができるでしょう。

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