柴田康忠

柴田康忠（しばた やすただ）

柴田康忠は、天文7年（1538年）に生まれ、文禄2年5月26日（1593年6月25日）に没した、安土桃山時代の武将です。徳川氏の家臣として活躍し、芝田とも表記されます。

生涯

永禄4年（1561年）より徳川家康に仕え、永禄6年（1563年）の三河一向一揆では、自ら浄土宗に改宗して参戦。その際の槍働きが評価され、家康より康忠の名を与えられました。永禄10年（1567年）に家康が家中の職制を新設すると、康忠は旗本先手侍大将の一人に任命され、永禄12年（1569年）には遠州攻略の戦功により家老に任命されました。

元亀3年（1572年）12月の三方ヶ原の戦い、天正3年（1575年）5月の長篠の戦いでは先鋒として活躍し、戦功を挙げました。

天正10年（1582年）3月の甲州征伐では、多くの武田旧臣を従わせることに成功。6月の本能寺の変で織田信長が死去すると、甲州奉行に任命され、旧武田領の統治を任されます。諏訪郡高島城に滞在し、徳川家康の命により依田信蕃のもとに軍監として赴き、その補佐に当たりました。天正13年（1585年）の第一次上田合戦では、佐久地方の平定を依田信蕃と共に行いました。

天正18年（1590年）の小田原征伐後、家康が関東に入部すると、大久保忠世と共に上総の民政を司りました。天正19年（1591年）には、武蔵国菖蒲（現在の埼玉県久喜市）、私市（現在の加須市）で5000石を賜りました。

文禄2年（1593年）5月に56歳で死去。埼玉郡樋ノ口村（現・久喜市）に葬られましたが、後に康長によって今泉村（現・上尾市）の十連寺に改葬されました。

柴田康忠は、徳川家康の初期から家臣として仕え、数々の戦で武功を挙げ、内政面でもその手腕を発揮した人物です。特に甲州征伐後の旧武田領統治における貢献は大きく、徳川家の勢力拡大に大きく貢献しました。

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