栄城賞

栄城賞：佐賀競馬を代表するダート重賞競走

佐賀競馬場のダート2000メートルを舞台に繰り広げられる地方競馬の重賞競走、栄城賞。佐賀県競馬組合が施行するこのレースは、2001年から2023年までは「九州ダービー栄城賞」として知られていました。

レース名の由来となっている「栄城」は、佐賀城の別名です。1959年に創設された歴史ある競走で、当初は1600メートルで行われていましたが、1978年から現在の2000メートルに距離が変更され、定着しています。

創設当初は佐賀競馬所属馬のみが出走可能でしたが、2000年に佐賀・荒尾・中津の3競馬場による「九州競馬」提携が始まると、交流競走となり、九州各競馬場の所属馬が出走できるようになりました。さらに2004年には四国ブロックの高知競馬所属馬も出走可能となり、より広範囲からの競争が繰り広げられるようになりました。

2001年からは「九州ダービー」の冠が加わり、九州地区を代表する3歳馬によるダービーレースとしての側面も持ち合わせることになりました。2005年にはジャパンダートダービーの指定競走となり、2006年からは「ダービーWeek」（2017年～2023年は「ダービーシリーズ」）に組み込まれ、ジャパンダートダービーへの重要な前哨戦としての位置づけが明確になりました。特にダービーシリーズでは初戦を担い、中央競馬の日本ダービー当日（5月最終日曜日）に施行されることで、大きな注目を集めていました。

2017年からは、出走馬は九州（佐賀）所属馬に限定されました。2018年度からは佐賀競馬の重賞格付け制度の変更により、S1から重賞に格付けが変更されています。

そして2023年、大きな変化がありました。1着賞金が1000万円から2000万円に増額され、レースの格付けの高さが改めて示されました。また、ダービーシリーズが2023年をもって終了したことに伴い、2024年からはレース名が「栄城賞」に戻り、新たな歴史が刻まれることになりました。

2024年の競走条件

出走条件: サラブレッド系3歳馬で、佐賀競馬所属馬に限られます。佐賀皐月賞で2着以内に入賞した馬、または鯱の門特別の優勝馬には優先出走権が与えられます。
負担重量: 定量（56kg、牝馬は2kg減）です。
賞金: 1着2000万円、2着700万円、3着400万円、4着300万円、5着200万円、着外20万円と、高額賞金が用意されています。
副賞: 優勝馬の馬主には、サトノダイヤモンドの配合権利が副賞として贈られます。これは、優勝馬の血統価値を高める大きな魅力となっています。
* 優先出走権: 2着以上の馬には、ロータスクラウン賞への優先出走権が付与されます。

栄城賞は、佐賀競馬、ひいては九州地方競馬を代表する歴史と伝統のある重賞競走です。今後も、多くのサラブレッドたちの熱い戦いの舞台として、その名を輝かせ続けることでしょう。

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