栗生岳

栗生岳（くりおだけ）は、屋久島の宮之浦岳山頂南東側に位置する山です。標高は1867メートルで、屋久島および九州において3番目の高峰とされています。ただし、独立した山ではなく、宮之浦岳の山腹の一峰とみなされています。

概要

宮之浦岳（1,936m）、永田岳（1,886m）、そして栗生岳（1,867m）は、屋久三岳と称されています。この名称は、天保14年（1843年）に刊行された『三国名勝図会』に記載されている三嶽（宮浦嶽、長田嶽、栗生嶽）の記述に基づいています。しかし、『三国名勝図会』における栗生嶽の位置は、現在の栗生岳ではなく、黒味岳（1,831m）であるという説もあります。

栗生岳の山腹は一面にヤクザサが生い茂り、巨大な花崗岩が点在しています。山頂は巨大な花崗岩で構成されており、その直下の岩屋には一品宝珠大権現を祀る祠があります。かつては栗生集落の人々にとって、嶽参りの山として重要な場所であり、参拝の対象とされてきました。

登山ルート

一般的な登山ルートは、まず安房から林道を登り、淀川登山口（1,370m）から宮之浦岳へ向かう登山道に入ります。登山道は、淀川小屋（1,380m）、小花之江河（1,630m）、花之江河（1,640m）を経由して山頂に至ります。淀川からの宮之浦岳登山道は、栗生岳山頂直下を通りますが、山頂に立つためには巨大な岩を登る必要があります。

また、本来の参道は栗生集落から栗生歩道を経由し、花之江河で淀川からの登山道に合流するルートです。

栗生岳は、屋久島の自然の豊かさを感じられる場所であり、登山者にとっては宮之浦岳と合わせて訪れたい山の一つです。山頂からの眺望は素晴らしく、屋久島の雄大な景色を堪能することができます。登山道の途中には、ヤクザサの群生や巨大な花崗岩など、独特の景観が広がっており、訪れる人々を魅了しています。登山難易度は比較的高いですが、その分達成感も大きい山です。

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