桂南天 (2代目)

2代目 桂南天：大阪を拠点に活躍する落語家

2代目桂南天は、1967年12月27日、大阪府枚方市に生まれ、現在は四條畷市在住の落語家です。本名は尾崎裕一。米朝事務所に所属し、「正月娘」を出囃子としています。

彼の経歴は、落語への情熱と才能に彩られています。大阪府立枚方西高校卒業後、大阪芸術大学映像学科に進学。大学時代は落語研究会に所属し、「田舎家らくだ」という芸名で落語を披露していました。同期の笑福亭生喬とは、同じアパートの隣室で生活していたそうです。

1991年3月、3代目桂べかこ（現3代目桂南光）に入門。当初は入門を希望していましたが、弟子入りは叶わず、師匠との交流を続け、後に正式に弟子となることができました。入門後、桂こごろうとして活動をスタートさせます。豊中市瑞輪寺の「岡町落語ランド」で初高座を経験しました。

落語家としての活動と並行して、ラジオパーソナリティとしても活躍しました。ラジオ大阪では『桂こごろうのワイワイじゃ～なる』や『まもなく夜明け 米朝事務所です』などの番組を担当。ABCラジオの『歌謡大全集』では、ナイターオフ期間の金曜パーソナリティを務めました。「桂こごろう」という芸名は、師匠の3代目桂南光が明智小五郎が登場する推理小説を愛読していたことに由来すると言われています。

大師匠である桂枝雀には可愛がられ、「らくだ君」「らくだはん」と呼ばれていたそうです。落語家による草野球チーム「モッチャリーズ」にも所属し、2004年には桂雀喜と漫才コンビ「ねこまんま」を結成するなど、幅広い活動を見せていました。

2011年6月6日、2代目桂南天を襲名。当初は桂米之助を襲名予定でしたが、諸事情により桂南天となりました。襲名披露興行は、常盤薬品工業の後援を受けて全国12ヶ所で開催されました。

師匠の桂南光がレギュラー番組を休演する場合には、代役として出演することもありました。2017年には初の独演会を開催。2020年には脳腫瘍を患いますが、福島孝徳医師による手術を受け、快癒しています。

得意な演目には「代脈」「動物園」「へっつい盗人」「青菜」などがあり、前座ネタにも独自の工夫を加えています。襲名後も前座ネタを演じ続け、後進の指導にもあたっています。2016年には「南天しごきの会」と題し、3席のネタおろしに挑戦しました。

テレビ番組への出演も多く、関西テレビの『痛快!エブリデイ』や日本テレビの『笑点』などに出演。MBSテレビの『ちちんぷいぷい』ではナレーターを務め、ABCラジオの『ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です』ではパートナーとして出演していました。現在もラジオ大阪で『桂南天のラジオ米朝一門会』などを担当しています。また、ラジオCMにも出演しています。

さらに、スポーツニッポンで「桂こごろうのパチンコ実践講座」を連載するなど、多方面で活躍を続ける落語家です。彼の娘は、2021年に上野の森美術館大賞展で大賞を受賞した日本画家、尾崎晴です。

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