桑原神社 (常総市)

桑原神社

概要

桑原神社は、茨城県常総市にあたる鬼怒川のほとりに位置する神社で、祭神には豊城入彦命と天熊人命の2柱が祀られています。本社は下総国岡田郡に属し、かつての社格は郷社であり、旧岡田郡と豊田郡の総社とされています。

由緒

桑原神社の創建は、宝亀3年（772年）に遡ります。この年、天智天皇の第7皇子である志貴皇子の孫、下総国の国司「桑原王」が、人々を守る神として祖先である豊城入彦命と天熊人命をこの地に祀ったとされています。その土地には「本屋敷」と呼ばれる台地があり、ここにはかつて大規模な集落が存在していました。特に注目すべきは、この場所に立っていた高さ10メートルの前方後円墳「東山塚」です。しかし、近年の堤防工事でその痕跡は失われてしまいました。

昌泰年間（898年から901年）、平良将が本屋敷に下総国亭を設け、ここを政治の中心にすることで、平将門もこの地に拠点を持つようになり、桑原神社を深く敬いました。

水害の影響で周辺の住民が住まいを移したため、桑原神社も延宝6年（1678年）に現在の位置に遷座しました。その後、正徳2年（1712年）には社号が「香取社」として正一位に昇格し、享保4年（1719年）には本殿の改築時に発見された棟札から、宝暦8年（1758年）に社会的地位が認められました。これにより、社号は元の「桑原神社」に戻され、以降も信仰の対象となっています。

明治42年（1909年）には、日枝神社と佐田彦神社が本殿に合祀され、さらなる神社の発展が見られました。

社格

桑原神社は、貞観17年（875年）に正六位上の位を与えられ、正徳2年に正一位に昇格しました。また、明治6年には郷社に指定され、さらに明治40年には神饌幣帛料供進社としての地位も獲得しました。

祭神

心の豊かさをもたらす祭神には、主祭神の豊城入彦命と天熊人命に加えて、配祀神として猿田彦命と大山咋命が存在します。また、境内の各社には香取社、大杉社、四社宮、庚申社、稲荷社、日枝社、天神社、八坂社、八幡社、愛宕社といった多数の神社も併設されています。

行事

例大祭は毎年11月11日に開催され、多くの地域住民や訪問者が集まる祭典となっています。神社を敬う心で盛り上がるこの祭りは、地域の人々の信仰の証でもあります。

交通アクセス

桑原神社へのアクセスは、関東鉄道の石下駅から徒歩約45分の距離にあるため、散策を楽しみながら訪れることができるでしょう。地元の自然や歴史を感じられる貴重な体験が待っています。

桑原神社はその歴史と神聖な雰囲気から、多くの人々に親しまれ続けています。

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