桑田佳祐 アコースティックライブ in 石垣島

2008年3月23日、沖縄県石垣市の石垣市民会館で、忘れられない一夜が幕を開けました。サザンオールスターズのボーカリスト、桑田佳祐によるアコースティックライブです。このイベントは単なるライブではありませんでした。なんと、全国53のFM局で同時生放送された、前代未聞の企画だったのです。KDDIの『FMケータイ』のプロモーションという側面もありましたが、音楽ファンにとって、これ以上ない贅沢な体験となりました。

このライブの放送を盛り上げたのは、スポンサーであるKDDIだけではありません。オープニングナレーションは、サザンオールスターズのDVD『ベストヒットUSAS』でお馴染みの小林克也氏が担当。独特の語り口調が、イベントの雰囲気をさらに高めました。さらに、石垣島を代表するバンド、BEGINがオープニングアクトとして登場。彼らが奏でる沖縄の音楽は、会場全体を南国の温かい空気に包み込みました。

そして、ライブ本編。桑田佳祐の透き通るような歌声と、アコースティックギターの音色が、会場全体に広がっていきます。ソロでの演奏はもちろんのこと、サザンオールスターズのピアノ担当である原由子さんの参加も大きなサプライズでした。原さんと桑田さんの息の合った演奏は、聴く者の心を揺さぶる感動的なひとときとなりました。さらに、アンコールではBEGINが再び登場し、桑田佳祐と共演。「恋はお熱く」や「涙そうそう」といった名曲が、石垣島の夜空の下で響き渡りました。

会場には、八重山列島に在住する800人、そして全国から選ばれたリスナーレポーター108人が招待されました。地元の人々と全国のファンが一体となり、最高の時間を共有できたことは、このイベントの大きな成功要因と言えるでしょう。

しかし、生放送は『DEAR MY FRIEND』の途中で終了。多くのリスナーから「もう一度聴きたい！」「全曲を聴きたい！」という熱い要望が殺到しました。この声に応える形で、5月5日深夜（5月6日未明）に完全版が放送されました。全国52局で同時放送された完全版では、小林克也氏が再びナレーションを担当。CMなしの、純粋に音楽に集中できる2時間となりました。

このライブの模様は、TBSのTV番組『COUNT DOWN TV|COUNT_DOWN_TV』の特番『CDTV×サカス!』でも放送されました。3月26日に収録され、3月27日、28日深夜に放送されたこの特番では、石垣島のライブとほぼ同じセットリストが披露されました。テレビを通じて、より多くの視聴者が桑田佳祐の素晴らしいパフォーマンスを目撃できたと言えるでしょう。

今回のライブで演奏された楽曲は、桑田佳祐の代表曲から隠れた名曲まで、幅広いセレクション。まさに、桑田佳祐の音楽人生の集大成と言える内容でした。明日晴れるかな、神の島遥か国、栞のテーマ、せつない胸に風が吹いてた、逢いたくなった時に君はここにいない、夏をあきらめて、チャコの海岸物語、ダーリン、風の詩を聴かせて、真夏の果実（原由子との共演）、DEAR MY FRIEND、悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)、ミス・ブランニュー・デイ、いなせなロコモーション～Johnny B. Goodeメドレー、波乗りジョニー、恋はお熱く（BEGINとの共演）、涙そうそう（BEGINとの共演）、いとしのエリー、希望の轍（原由子との共演）、心を込めて花束を（原由子との共演）など、多くの名曲が披露されました。

この「Meet the Music 2008!」は、単なる音楽イベントではなく、音楽と技術、そして人々の想いが一つになった、忘れられない一夜となりました。全国のFMラジオ局の連携、KDDIのサポート、そして何より、桑田佳祐の音楽と、それを支える人々の熱意が織りなした奇跡と言えるでしょう。

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