桑田忠親

桑田忠親

桑田忠親（くわた ただちか、1902年11月21日 - 1987年5月5日）は、日本の歴史学者であり、國學院大學の名誉[[教授]]を務めました。彼は戦国時代史研究の大家として知られ、その功績から勲三等瑞宝章を受章しています。

生涯

1902年、桑田忠親は東京市麹町区に生まれました。國學院大學国文学科に進学し、卒業論文として『明治時代の小説に表われた自然主義の研究』をまとめ、1926年に卒業しました。卒業後は、東京帝国大学史料編纂所に勤務し、歴史研究の基礎を築きました。1945年に退官。

戦後、桑田は埼玉県立川越高等女学校教諭を経て、1946年に母校である國學院大學文学部の教授に就任しました。彼は戦国時代史を主要な研究テーマとし、特に千利休などの茶人に関する研究に力を注ぎました。1952年には、学位論文『茶道の大成』で國學院大學より文学博士の学位を取得しています。1973年に國學院大學を定年退職した後も、客員[[教授]]として教鞭を執り続け、1979年には名誉[[教授]]の称号を授与されました。1983年には、宮中歌会始の召人となる栄誉に浴しました。1987年、肺炎のため逝去。

業績

桑田忠親の専門は戦国時代史であり、その研究成果は『桑田忠親著作集』(全10巻)にまとめられています。彼は茶人や茶道に関する研究に力を入れており、『日本茶道史』、『千利休』などの著作があります。また、戦国時代の武将や書簡に関する研究も行い、『日本武将列伝』『日本合戦全集』などの代表作があります。さらに、大河ドラマの時代考証を手がけるなど、一般向けの歴史書も多数執筆しています。國學院大學では、米原正義、二木謙一、宮本義己らを指導し、後進の育成にも貢献しました。

人物

桑田忠親は研究者としてだけでなく、作歌活動も行っていました。大学時代には文学青年として作家を目指していたこともあり、小説「利休切腹以後」（『小説現代』1970年7月）といった創作作品も残しています。

桑田家の血筋もまた特筆すべき点があります。曾祖父の桑田立斎は幕末の蘭方医であり、種痘を推進した人物として知られています。

著書

単著

著作集
『日本武将列伝』全5巻 秋田書店、1972年
『日本合戦全集』全6巻 秋田書店、1973-74年
『桑田忠親著作集』全10巻、秋田書店、1979-80年
児童向け
『少年少女物語 日本歴史』全5巻、実業之日本社 1961
『一休禅師：警世の名僧』偕成社 1966
『物語日本史 原始から現代まで』偕成社 1970
『日本の歴史 6 天下の統一 安土・桃山時代』ポプラ社, 1969
『日本の歴史 7 将軍と大名 江戸時代・上』ポプラ社, 1969
『日本の歴史 8　武士と町人 江戸時代・下』ポプラ社 1969
『豊臣秀吉　少年少女新伝記文庫8』金子書房 1977

主な共著

『戦国乱世 対談』海音寺潮五郎共著、角川選書 1969
文庫化：角川文庫
『徳川家康 歴史対談』山岡荘八共著、講談社 1972
文庫化：講談社文庫
* 『実録 徳川家康：戦国覇者がたどった波乱の生涯』南條範夫共著、ゆまにて出版 1982年

編著

桑田忠親は、その研究活動を通じて、戦国時代史研究に多大な貢献をしました。彼の著作は、専門家だけでなく、一般の歴史愛好家にも広く読まれています。

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