梁士詒

梁士詒について

梁士詒（りょう しい）は、清末民初の重要な政治家および経済家であり、その生涯は中国の歴史における重要な転換期と深く関わっています。彼は字を翼夫、号を燕孫とし、特に袁世凱の皇帝即位を支持したことで知られています。自らも安徽派の有力な政治家で、交通系と呼ばれる政治集団の指導者として名を馳せました。また、国務院総理としての役割も果たしました。

生涯の詳細

梁士詒は1889年、清の光緒年間に挙人となり、1894年には甲午科進士として筆頭合格者の一人となります。その後、翰林院編修に任命されるなど、その才能を発揮します。1903年に北洋編書局の総弁を務め、これは彼の経済及び政治における地位を高める一歩となりました。

1904年には唐紹儀の側近としてインドへ赴き、中英チベット条約の締結に参加しました。翌年には督弁鉄路総文案に就任し、交通政策に大きく貢献しました。その後、1911年の武昌起義を経て、郵伝部副大臣にも任命され、重要な位置を占めるようになりました。

1912年3月には北京政府の総統府秘書長に就任し、同年5月には交通銀行の総経理を兼任します。これにより、周自斉や朱啓鈐らと共に交通系と呼ばれる政治集団を形成し、重要な政策決定に関与します。1913年には袁世凱の指示により国会で公民党を結成し、10月には軍を動員して袁を正式に大総統に選出させました。この選出過程から彼は「小総統」と呼ばれるようになります。

彼の政治的キャリアはその後も続きますが、袁世凱の皇帝即位を支持したことが災いし、1915年には帝制が失敗。1916年に袁が亡くなると、その責任を問われ香港へ逃亡します。政治的な波乱は続きましたが、1918年に特赦され安徽派として復帰し、再び交通銀行の董事長としての地位を固めました。1921年には国務院総理に就任しますが、この地位も短期間で終わります。

復帰とその後

その後、内閣が崩壊し、彼は日本に亡命しますが、1925年には段祺瑞政府で再び政治の舞台に戻り、財政善後委員会委員長として活動を再開します。1926年には張作霖に招聘され、政治研討会の会長に就任しますが、翌年の1928年には政府の崩壊により再度指名手配を受けます。その後も政界での活動を続け、1932年には国難会議の一員として招聘されます。

梁士詒は1933年4月9日に亡くなり、その生涯は65年にわたりました。彼の功績と影響は、清末民初の中国における政治的変革における重要な一翼を担ったことを示しています。

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