森野繁夫

森野繁夫

森野繁夫（もりの しげお、1935年1月14日 - 2013年11月28日）は、中国文学、特に六朝詩を専門とした著名な研究者です。

生涯

1935年、森野繁夫は広島県呉市に生まれました。1957年に広島大学文学部中国文学科を卒業後、1963年には同大学院文学研究科博士課程を満期退学しました。その後、公立高校教員として広島県立福山誠之館高等学校に勤務。1972年に広島大学教育学部の助教授に就任し、後に文学部の教授となりました。1996年に広島大学を定年退官し、名誉教授の称号を受けました。退官後は、安田女子大学で教授を務めました。

業績

森野繁夫は、六朝時代の詩の研究において多大な貢献をしました。1975年には、「斉梁詩の研究」で文学博士号を取得しています。彼の研究は、六朝詩が持つ独特の世界観や文学的特徴を明らかにし、中国文学研究に新たな視点をもたらしました。

著書

森野繁夫は、数多くの著書を執筆し、中国文学の研究成果を広く社会に発信しました。代表的な著書には、以下のようなものがあります。

『六朝詩の研究 「集団の文学」と「個人の文学」』
『中国の詩人 その詩と生涯 7 杜甫 沈鬱詩人』
『文選雑識』全5冊
『王羲之伝』
『王羲之伝論』
『謝霊運論集』

これらの著書は、六朝詩に関する深い知識と洞察に基づいており、研究者や学生にとって貴重な資料となっています。

編纂・訳注

森野繁夫は、研究活動に加えて、古典籍の編纂・訳注にも力を注ぎました。以下はその一部です。

『王羲之全書翰』
『孔子と『論語』
『史記選 標点本』
『淳化閣帖』
『唐代詩選 李白と杜甫』
『六朝古小説語彙集』
『謝宣城詩集』
『謝康楽詩集』上・下
『中国故事選』
『中国古詩選』
『史記物語 楚漢篇』
『史記文選 春秋・戦国篇』
『岑嘉州詩集』
『謝康楽文集』
『捜神記』
『庾子山詩集』
『捜神後記』
『岑嘉州集』

これらの編纂・訳注は、古典籍を現代に生きる人々に accessibleにし、中国文化への理解を深める上で重要な役割を果たしています。

参考文献

森野繁夫（編）『謝康楽文集』白帝社、2003年
『現代日本人名録』2002年
* 広島大学名誉教授の逝去について（文学部　森野繁夫） - ウェイバックマシン

森野繁夫の学術的な功績は、中国文学研究において高く評価されており、その研究成果は今もなお、多くの研究者や学生に影響を与え続けています。

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