植竹圓次

植竹圓次の生涯と功績

植竹圓次（うえたけ えんじ）は、1901年2月28日に東京府八王子町元子安に生まれたジャーナリストおよび政治家です。彼は八王子市の第16代から第18代までの市長を務め、地域の発展に大きく寄与しました。

学歴と職業経歴

植竹は町立第三尋常小学校（現在の八王子市立第三小学校）、攻玉社中学校、早稲田高等学院を経て、1927年に早稲田大学政治経済学部を卒業しました。在学中には高等文官試験に合格しましたが、彼は東京日日新聞社に入社し、ジャーナリストとしての道を歩み始めました。彼のキャリアは、1936年に整理部長、1948年には毎日小学生新聞部長へと昇進し、最終的には地方部長兼地方版編集長として1956年に定年退職します。また、1950年からは関東学院大学で講師を務めました。

市長としての功績

1957年、植竹は先輩である市長野口義造に依頼され助役に就任。その後、1961年に八王子市長選挙で当選し、三選を果たします。彼の市長時代は「学園都市」「工業都市」「観光都市」「消費都市」という四重都市構想が掲げられ、多くの大学や専門学校が誘致されました。

ユニークな行政施策も数多く提案され、1964年には全国初の「八王子市親切都市宣言」を行い、その後も「花いっぱい運動」やノーカーデーを推進しました。特にノーカーデーは、1971年10月3日に試験的に実施され、翌年からは毎月第三日曜日に甲州街道で実施されました。これは「ジャンボ歩行者天国」として発展しましたが、商店街の反発もあり、歩行者天国は廃止されました。

また、植竹は八王子まつりの提唱者でもあり、現在も毎年開催されています。彼は社交ダンスが得意であったことから、お祭り市長とも名付けられることもありました。市民との一体感を生むため、由木村との合併や中央自動車道の建設、公害対策などにも力を注ぎました。

関与する団体と退任後の活動

1963年から1965年まで東京都市長会の会長を務め、全国市長会の評議員や理事としても活躍しました。1972年に立候補を表明しましたが、病気で入院し、1973年に市長を退任することとなりました。

最後の年

1977年11月16日、植竹圓次は逝去しました。彼の政策や提案は、今も八王子市に影響を与え続けており、地域の発展における大きな足跡を残した政治家として、今でも多くの人々に記憶されています。

参考文献

八王子市政八十年史 －歴代市長の足跡　波多野重雄編著　ふこく出版　1996年11月発行

もう一度検索