椎木匠

椎木 匠

山口県徳山市（現在の周南市）に1971年7月25日に生まれた椎木匠（しいぎ たくみ）氏は、プロ野球の世界で捕手として長年プレーし、引退後は野球指導者としても経験を積んでいます。右投げ左打ちの捕手でした。

アマチュア時代

野球を始めた学生時代、中学では投手を務め、山口県大会での優勝を経験するなど、早くからその才能を示していました。南陽工業高校に進学後、最初の2年間は内野手としてプレーしていましたが、3年生進級時に捕手へコンバート。高校最後の年、1989年の春季山口県大会決勝では延長10回の末、サヨナラ負けを喫し、惜しくも甲子園出場はなりませんでした。高校卒業後の同年オフ、ドラフト外で中日ドラゴンズへの入団が決まります。

プロ野球選手時代

中日ドラゴンズ (1990-1997)

1990年に中日ドラゴンズへ入団（背番号66）。プロ6年目の1995年に初めて一軍に昇格します。この年、正捕手中村武志選手の控えながら11試合で先発マスクを任されるなど、一軍での出場機会を得ました。

中日での一軍初出場は1995年5月5日、東京ドームでの読売ジャイアンツ戦。2回途中から捕手として出場し、プロ初出場を果たします。同じ試合の5回表には斎藤雅樹投手からプロ初安打を記録。同年5月24日の横浜ベイスターズ戦では「8番・捕手」としてプロ初先発出場。そして、プロ初本塁打・初打点は1995年6月6日、広島市民球場での広島東洋カープ戦で生まれました。この試合の5回表、佐々岡真司投手からライト越えに同点2ランホームランを放ちました。中日には1997年まで在籍し、同年オフに無償トレードで千葉ロッテマリーンズへ移籍します。

千葉ロッテマリーンズ (1998-2002)

1998年、ロッテに移籍（背番号50）。移籍初年度から吉鶴憲治選手や清水将海選手らと共に正捕手の座を争い、この年は23試合に先発出場を果たしました。その後も一軍での出場機会は得ていましたが、打撃面での課題もあり、正捕手定着には至りませんでした。ロッテには2002年までプレーし、この年のオフに垣内哲也選手との交換トレードで埼玉西武ライオンズへ移籍します。

埼玉西武ライオンズ (2003-2006)

2003年、西武ライオンズへ移籍（背番号55）。西武での最初のシーズンとなったこの年、3月6日の福岡ダイエーホークスとのオープン戦（福岡ドーム）で、本塁へ突入してきた小久保裕紀選手とクロスプレーとなり、小久保選手はシーズン中の復帰が困難となる重傷を負いました。西武移籍後、主に二軍のイースタン・リーグでの出場が多くなり、一軍でのプレーは限られました。そして2006年のシーズン終了後、球団から戦力外通告を受け、17年間の現役生活にピリオドを打ちました。

引退後の活動

現役引退後、椎木氏は野球界に留まり、指導者としての道を歩みます。2007年から2013年までの7年間は、古巣である西武ライオンズでブルペン捕手を務め、投手陣を支えました（背番号90）。その後、一時現場を離れ、イオンモール幕張新都心店内のスポーツ用品店にて野球用品アドバイザーとして勤務。2016年からは再び現場に戻り、社会人野球チームのセガサミーにてバッテリーコーチを務め、アマチュア選手の育成に力を注ぎました（背番号55）。現在は、千葉県市川市にある野球指導施設「東都クラブジュニアアカデミー」にて校長を務め、少年野球の指導を通じて次世代育成に情熱を傾けています。

椎木匠氏は、プロ野球選手としての経験と、その後の指導者としての経験を活かし、野球界の発展に貢献し続けています。

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