楊嘉源

楊嘉源（よう かげん、1970年4月29日 - ）は、台湾出身の囲碁棋士。日本棋院に所属し、大枝雄介九段の門下で腕を磨き、九段の位にまで上り詰めました。新鋭トーナメント戦での優勝や、本因坊戦リーグに3期在籍するなど、輝かしい戦績を残しています。また、妻は女流棋士の知念かおり四段、弟も同じく棋士の楊嘉栄八段という、囲碁一家としても知られています。

9歳の時、父親に連れられて碁会所に行ったことがきっかけで囲碁を始めました。1982年に来日し、1985年に入段。早くからその才能を発揮し、1987年には『棋道』誌のプロアマ対抗八強トーナメント戦で準優勝という成績を収めます。その後も順調に昇段を重ね、1988年に五段に。1991年には棋聖戦五段戦で優勝、碁聖戦でもベスト4に進出するなど、若手棋士として注目を集めました。

1994年は、楊にとって飛躍の年となります。柳時熏、趙善津、三村智保らと切磋琢磨し、研鑽を積みました。同年、棋聖戦六段戦で準優勝、新人王戦でも準優勝。さらに、念願の本因坊戦リーグ入りを果たし、2年連続で4勝3敗の成績で3位となりました。1996年には、新鋭トーナメント戦で優勝。名人戦リーグにも参戦するなど、トップ棋士としての地位を確立していきます。

1997年には、NEC俊英囲碁トーナメント戦で優勝、棋聖戦七段戦でも優勝し、最高棋士決定戦に進出。八段に昇段しました。1998年には、アコム杯全日本早碁オープン戦でベスト4に進出。1999年には、矢代久美子とのペアでリコー杯ペア碁選手権戦に出場し、ベスト4に入賞しました。2000年には、ついに九段へと昇段を果たします。

2002年には、CSK杯、トヨタ&デンソー杯に台湾代表として出場し、国際舞台でも活躍しました。

プライベートでは、1997年に知念かおりと結婚。宮古島と台北市で結婚式を挙げました。また、1996年にはNHK教育テレビ「囲碁の時間」前期講師、1998年には『棋道』誌「若武者熱戦譜」解説を担当するなど、普及活動にも尽力しました。

主なタイトル歴
新鋭トーナメント戦 (1996年)
NEC俊英囲碁トーナメント戦 (1997年)

その他の棋歴
トヨタ&デンソー杯囲碁世界王座戦 ベスト16 (2002年)
新人王戦 準優勝 (1994年)
棋聖戦 五段戦優勝 (1991年)
棋聖戦 七段戦優勝 (1997年)
本因坊戦リーグ 3期
名人戦リーグ 1期

楊嘉源は、その実力と人柄で、日本の囲碁界に大きく貢献している棋士の一人です。

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