楊志誠

楊 志誠の生涯

楊志誠（よう しせい）は、唐代における著名な軍人であり、盧龍軍節度使として知られています。彼の生年は不詳ですが、834年に亡くなったことが記録されています。では、彼の経歴を振り返ってみましょう。

初期の経歴

大和5年（831年）、志誠は幽州後院副兵馬使に就任し、盧龍軍節度使である李載義に仕官しました。この頃、朝廷が徳政碑に刻む文章を李載義から授けられるという特権を持っていました。志誠は社交的な人物であり、李載義が長安から訪れた使者を蹴鞠で接待している際にも同席していました。しかし、その場で志誠は反乱を起こし、李載義は易州に逃亡する羽目になりました。

その後、志誠は馬歩軍都知兵馬使を自称し、自らの地位を築いていきました。

上昇する地位

文宗が宰相の牛僧孺に相談した際、牛は志誠の能力を高く評価するよう勧めました。これに続いて、文宗の叔父である嘉王李運が盧龍軍節度使を遥領すると、志誠は節度観察留後の役職を与えられました。その後、検校左散騎常侍に任命され、さらに幽州大都督府左司馬も兼務することとなります。

ここから彼の地位はさらに上昇し、検校工部尚書や幽州盧龍軍節度副大使に転任し、節度事も担当するようになりました。

後の動向

大和7年（833年）には、志誠は検校吏部尚書の職に昇進しました。この際、彼は部下である王文穎を長安に派遣しますが、王が吏部の官職を受けなかったため、志誠は再度検校尚書右僕射の職を与えられることとなります。

しかし、大和8年（834年）に志誠は盧龍軍から追放され、史元忠が留後の地位に就くことになります。志誠は長安に入朝しますが、過去に皇帝の袞龍衣を製作させたことが問題視され、御史台からの尋問を受け、嶺南への流罪が決定されました。その後、流罪の途中で商州にて命を落とすという非運に見舞われました。

最後に

楊志誠の人生は、権力の頂点に上り詰めた後、急速に転落していく様相を示しています。彼の行動は、唐代の政治の激動と密接に関連しており、その波乱万丈な経歴は歴史に名を刻むものとなりました。彼に関する詳細は、『旧唐書』や『新唐書』に記録されています。

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