極真館

極真館（Kyokushin-kan）

極真館は埼玉県蕨市に本部を置く空手の団体であり、その正式名称は「一般社団法人 極真空手道連盟 極真館」です。2002年に設立され、国内に45の支部、さらに世界70カ国に190の支部を展開しています。その発足の目的は、極真カラテの創始者である大山倍達の理念を引き継ぎ、武道としての空手の精神を守り、普及・発展させることにあります。

由緒

極真館は、時代の流れに流されることなく、極真会館の創始者である大山倍達の理念と古流の精神を正しく継承することを目的としています。特に、顔面への手技攻撃を許可する試合ルールを持つことが特徴です。この団体は、極真会館の前身である大山[[道場]]時代からの歴史を有し、設立当初から逆境にも負けずに、その理念を守り続けています。

設立者は、松井章圭のもとで指導経験を持つ盧山初雄氏で、彼は大山総裁の遺志を受け継いで極真館を創設しました。また、極真館は毎年11月に全国大会を開催し、国内外の選手がその技を競い合わせる場としても機能しています。2005年には、モスクワで初の全世界ウェイト制空手道選手権大会を開催し着実に成長を見せています。

稽古体系

極真館の稽古は、純粋な実戦空手の復興を目的にしており、ただ単に勝つためのテクニックの習得に終始するのではなく、自己防衛の手段としての意味を重視しています。また、空手の基本である型の重要性を強調し、型の習得からさらなる武道の深化を図ります。加えて、棒術、サイ、トンファ、ヌンチャクなどの武器術も取り入れています。

意拳や太気拳など、中国武術の技法も導入することでより実戦的なスキルを磨くことが目指されています。また、空手界の鬼才である倉本成春氏による指導も受け、実戦に即した技術が常日頃から学ばれています。

試合形式

極真館の試合は、年2回の全国大会を含み、ウェイト制の大会と無差別級の大会があります。特に、ウェイト制では、2007年から手技による顔面攻撃が許可されたフリーなルールが導入されており、選手たちは身体能力と技術を駆使して勝利を狙います。

無差別級大会は、武道としての原則を重視したルールが適用されており、手技での顔面攻撃は許可されていません。このため、選手たちは距離感を保ちながら技を出すことが求められ、試合がより戦略的になります。

大会ルールの特徴

ウェイト制の大会では、選手はオープンフィンガー式のサポーターを装着し、顔面への攻撃が許可されます。ルールは多岐にわたり、正拳や手刀、肘打ちなど様々な攻撃が認められています。これにより、アマチュアリズムの中での多様な戦法が展開され、観客を魅了しています。

また、ルールにおいては選手同士の技術の向上や安全性の確保が常に模索されており、今後の改良が期待されています。このように、極真館は武道の本質を探求しながら、伝統を守りつつ現代的なアプローチを試みる団体なのです。

結論

極真館は、その設立以来、大山倍達の遺志を受け継ぎながら、独自の試合形式と稽古法を通じて空手の可能性を広げる努力を続けています。空手の精神を重んじた活動は、今後も国内外の多くの人々に影響を与え続けることが期待されています。

もう一度検索