横三ツ蔵町

横三ツ蔵町（よこみつくらちょう）

横三ツ蔵町は、かつて愛知県名古屋[[市]]中区に存在した地名です。この地名は、その成立と変遷において、名古屋の都市発展の歴史を色濃く反映しています。

地名の由来

横三ツ蔵町の名前は、この地を特徴づけていた「三ツ蔵」に由来します。三ツ蔵とは、元々、清洲城に福島正則が築かせた3棟の米蔵を指していました。しかし、清洲越し（清洲から名古屋への移転）に伴い、この米蔵群は名古屋城下に数十棟規模へと拡大しました。この米蔵群から東西に伸びる筋（通り）であったことから、「横三ツ蔵」と呼ばれるようになったと考えられています。

歴史

横三ツ蔵町は、明治時代初期に正式な町名として成立しました。以下にその沿革を詳細に示します。

1878年（明治11年）：従来の横三ツ蔵筋が「名古屋区横三ツ蔵町」と改称されました。この時点での成立は、近代的な都市区画整備の一環であったと考えられます。
1889年（明治22年）10月1日：名古屋[[市]]の成立に伴い、「名古屋[[市]]横三ツ蔵町」となりました。これにより、行政上の所属が明確になりました。
1908年（明治41年）4月1日：中区の成立に伴い、「中区横三ツ蔵町」となりました。名古屋[[市]]の行政区再編により、所属区が変更されました。
1944年（昭和19年）2月11日：栄区の成立に伴い、「栄区横三ツ蔵町」となりました。戦時下の行政区再編が背景にあります。
1945年（昭和20年）11月3日：栄区の廃止に伴い、「中区横三ツ蔵町」に戻りました。戦後の行政区再編によるものです。
1963年（昭和38年）3月20日：4丁目と5丁目が白川町に編入されました。この編入は、都市開発や区画整理によるものと考えられます。
1966年（昭和41年）3月30日：住居表示の実施に伴い、1丁目から3丁目が栄一丁目へ、4丁目が栄二丁目へそれぞれ編入され、「横三ツ蔵町」としての地名は消滅しました。この住居表示の実施は、住所の表示方法を現代的に改めるためのものでした。

横三ツ蔵町の変遷は、名古屋[[市]]の発展と行政区画の変更を反映しており、その歴史は、都市の成長と変化を物語る貴重な一例と言えるでしょう。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。
名古屋[[市]]計画局『なごやの町名』名古屋[[市]]計画局、1992年3月31日。

関連項目

名古屋[[市]]の地名

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